大阪大学と米リリー社が肥満予防の共同研究 糖尿病を重点領域としアンメットニーズに応える
2016.09.07
大阪大学とイーライリリー・アンド・カンパニーは、肥満予防への革新的なアプローチに関する共同研究契約を締結したと発表した。
糖尿病を重点領域とした肥満の進行プロセスに着目した研究
共同研究では、米国リリー社の創薬基盤や大阪大学の基礎研究基盤から、両者の独自のノウハウを融合・活用し、肥満を予防するアプローチを探求する。 この契約により、大阪大学は石井優教授(大学院医学系研究科/生命機能研究科)を中心に、米国リリー社は中国上海の糖尿病専門研究所リリー中国研究開発センターを中心に協力し、重点領域である糖尿病で、その病態生理学に関連した肥満の進行プロセスに着目した研究を進める。 「これまでの研究で、肥満の疾患進行メカニズムを分子レベルで解明してきた。リリー社との共同研究において、将来的に肥満を含む成人病を予防する新規治療法をできるだけ早期に具現化したい」と、石井教授は述べている。 この共同研究契約は、米国リリー社が、昨年9月に日本で初めて開催した創薬共同研究のマッチングイベント「イノベーション・デイ・ジャパン」の成果のひとつ。 「糖尿病、なかでもアジア人の糖尿病には大きなアンメットニーズがある。今回の共同研究で、世界で増加の一途をたどる肥満、糖尿病をくいとめる新しい治療法を届けられると期待している」と、同社は述べている。[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]