「ランタスXR」の投与開始1年後の効果を検証 低血糖リスクが低く、体重増加が小さい
2015.09.28
2型糖尿病患者を対象にランタスXRとランタスを比較したEDITION1、2および3の試験の1年間データの網羅的なメタアナリシスが発表された。
「ランタスXR」(インスリン グラルギン(遺伝子組換え)注射剤、300単位/mL) は「ランタス」(インスリン グラルギン(遺伝子組換え)注射剤、100単位/mL)に比べ、血糖コントロール効果を長期間持続させることが明らかになった。
今回の解析結果は、従来よりEDITION試験で確認されていた効果をさらに裏づける内容で、ランタスXRの血糖コントロール効果が持続し、ランタスに比べ24時間低血糖および夜間低血糖のリスクが低く、体重増加が小さいことが示された。
EDITION 1/2/3試験では、2型糖尿病患者を対象にランタスXRとランタスの比較が行われた。ベースラインからのHbA1c減少幅の群間差の最小二乗平均値(95%信頼区間)は−0.10%(−0.18% to −0.02%、p=0.0174)。
血糖値≤70mg/dLの低血糖または重症低血糖を1回以上経験した患者を示す、ランタスXRのランタスに対する相対リスク(95%信頼区間)は、24時間低血糖では0.94(0.90 to 0.98)、夜間低血糖(00:00~05:59)では0.85(0.77 to 0.92)だった。
「血糖コントロール効果の持続は、2型糖尿病患者における治療アドヒアランスと良好な転帰を得るために不可欠だ。今回のメタアナリシスでは、ランタスXRでは日々の血糖コントロールが持続し、低血糖のリスクを上げることなく臨床的に適切な量までインスリンを増量できることが示された。またランタスXRの有用性が長期的転帰の向上をもたらし、ランタスに比べ24時間低血糖や夜間低血糖のリスク低減や体重増加が小さく、1年後のHbA1cが低いことを確認した」と、ドイツ・ミュンヘン都市医療センターのRobert Ritzel教授は述べている。
ランタスXR(サノフィ)
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]