ビグアナイド薬 、DPP-4阻害薬など4製品の使用上の注意改訂 PMDA
2011.06.14
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は14日、Drug Safety Update(DSU:医薬品安全対策情報) No. 200を発行した。今回掲載された糖尿病治療薬は3成分4品目で、今後、添付文書の改訂が行われる。
一般名:シタグリプチンリン 製品名:ジャヌビア錠、グラクティブ錠
一般名:メトホルミン 製品名:メトグルコ錠
一般名:アログリプチン 製品名:ネシーナ錠
DSU:医薬品安全対策情報(医薬品医療機器総合機構:PMDA)
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改訂箇所 | 改訂内容 |
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重 要 |
追記 |
「間質性肺炎: 間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。」 |
その他 |
一部改訂 「その他の副作用」 追記 一部改訂 |
「低血糖症: 他の糖尿病用薬との併用で低血糖症(グリメピリド併用時5.3%、ピオグリタゾン併用時0.8%、メトホルミン併用時0.7%、ボグリボース併用時0.8%)があらわれることがある。特に、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤の減量を検討すること。また、他の糖尿病用薬を併用しない場合でも低血糖症(1.0%)が報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。」 「耳及び迷路障害:回転性めまい」 「胃腸障害: 腹部不快感(胃不快感を含む)、腹部膨満、腹痛、便秘、鼓腸、胃ポリープ、胃炎、歯周炎、逆流性食道炎、口内炎、嘔吐、悪心、下痢 臨床検査: 心電図T波振幅減少、体重増加、赤血球数減少、白血球数増加、ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加、CK(CPK)増加、血中コレステロール増加、血中尿酸増加、血中尿素増加、血中クレアチニン増加、低比重リポ蛋白増加、血中トリグリセリド増加、尿中蛋白陽性」 〈参考〉企業報告 |
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改訂箇所 | 改訂内容 |
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重 要 |
追記 一部改訂 |
「脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた
場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」 「腎機能障害のある患者では腎臓における本剤の排泄が減少し、本剤の血中濃度が上昇する。投与開始前及び投与開始後は以下の点に注意すること。 1)腎機能や患者の状態に十分注意して投与量の調節を検討すること。 2)本剤投与中は定期的に、高齢者等特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能(eGFR、血清クレアチニン値等)を確認し、腎機能の悪化が認められた場合には、投与の中止や減量を行うこと。」 |
その他 |
一部改訂 |
「高齢者では、腎機能、肝機能等が低下していることが多く、乳酸アシドーシスがあらわれやすいので、以下の点に注意すること。 (1) 本剤の投与前、投与開始後は定期的に、特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能や肝機能を確認するなど十分に観察しながら慎重に投与すること。〔本剤はほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される(「薬物動態」の項参照)。また、肝機能の低下により乳酸の代謝能が低下する。〕 (2) 腎機能や脱水症状等患者の状態に十分注意して投与の中止や減量を検討すること。特に75歳以上の高齢者では、より慎重に判断すること。〔国内における本剤の承認時までの臨床試験において、75歳以上の高齢者への1日1,500mgを超える用量の使用経験は限られている。〕 (3) 血清クレアチニン値が正常範囲内であっても、年齢によっては実際の腎機能が低下していることがあるので、eGFR等も考慮して、慎重に患者の状態を観察すること。」 〈参考〉企業報告 |
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改訂箇所 | 改訂内容 |
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その他 |
一部改訂 |
「消化器:腹部膨満、鼓腸、腹痛、胃腸炎、便秘、膵炎」 〈参考〉企業報告 |
[dm-rg.net / 日本医療・健康情報研究所]