「ランタス」が基礎インスリン市場で50%超のシェアを獲得

2009.12.17
 サノフィ・アベンティスは、同社の持効型溶解インスリンアナログ製剤「ランタス」が、2009年11月の国内基礎インスリン製剤市場で50.6%のシェアを獲得したと発表した。2008年11月の国内シェア1位(39.7%)獲得以降もシェアを拡大し、前年同月比では60.5%伸張したとしている。
 糖尿病患者の急激な増加や、インスリン治療の早期導入の重要性が評価されていることを背景に、経口血糖降下薬による治療で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者に対し、基礎インスリン製剤を1日1回追加投与するBOT(経口薬と基礎インスリンとの併用療法)が浸透したことや、基礎インスリンに追加インスリンを組合せる強化インスリン療法で持効型溶解インスリンへの切り替えが促進されたことがシェア拡大につながったとみている。
 米国糖尿病学会(ADA)と欧州糖尿病研究学会(EASD)が2008年10月に発表した、段階的な治療(アルゴリズム)を骨子とする2型糖尿病治療法のガイドラインでは、治療の第1段階で目標血糖値を達成できない患者には、基礎インスリン製剤またはスルホニル尿素(SU)薬を追加することが提示されている。
 発表では経口血糖降下薬と基礎インスリン製剤を1日1回上乗せするBOT療法のメリットとして、「簡便で確実な血糖コントロールが可能」、「1日1回の注射で済み患者負担が少ない」、「膵臓のインスリン分泌の負担軽減(膵臓の温存)」、「外来でインスリン治療を開始できる」などを挙げている。
(12月17日 プレスリリース)

ADA/EASD:2型糖尿病の治療ガイドラインを改訂(糖尿病ネットワーク)
カテゴリー:インスリン製剤

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