| 販売名 | 製品画像 | 薬価 |
|---|---|---|
| グリコラン錠250mg |
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10.10 |
経口糖尿病用剤
メトホルミン塩酸塩錠
日本新薬株式会社
2型糖尿病
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
(1)食事療法・運動療法のみ
(2)食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用
通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日量500mgより開始し、1日2~3回食後に分割経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、1日最高投与量は750mgとする。
【警告】
重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。[添付文書「禁忌」の項参照]また、重篤な低血糖症を起こすことがある。用法・用量、使用上の注意に特に留意すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1. 次に示す状態の患者[乳酸アシドーシスを起こしやすい。] (1)乳酸アシドーシスの既往 (2)腎機能障害(軽度障害も含む)[腎臓における本剤の排泄が減少する。] (3)透析患者(腹膜透析を含む)[高い血中濃度が持続するおそれがある。] (4)肝機能障害[肝臓における乳酸の代謝能が低下する。] (5)ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓など心血管系、肺機能に高度の障害のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態[乳酸産生が増加する。] (6)過度のアルコール摂取者[肝臓における乳酸の代謝能が低下する。] (7)脱水症、脱水状態が懸念される下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者 (8)高齢者(添付文書「高齢者への投与」の項参照)
2.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須である。]
3.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また、乳酸アシドーシスを起こしやすい。]
4.栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者[低血糖を起こすおそれがある。]
5.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(添付文書「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
6.本剤の成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
室温保存
3年
劇薬
処方箋医薬品注)
注) 注意―医師等の処方箋により使用すること
1961年3月
2型糖尿病
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
(1)食事療法・運動療法のみ
(2)食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用
通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日量500mgより開始し、1日2~3回食後に分割経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、1日最高投与量は750mgとする。
中等度の腎機能障害患者(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)では、メトホルミンの血中濃度が上昇し、乳酸アシドーシスの発現リスクが高くなる可能性があるため、以下の点に注意すること。特に、eGFRが30mL/min/1.73m2以上45mL/min/1.73m2未満の患者では、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[8.1 参照],[9.2.2 参照],[11.1.1 参照],[16.6.1 参照]
乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。[8.1 参照],[11.1.1 参照]
腎臓における排泄が減少しメトホルミンの血中濃度が上昇するため、乳酸アシドーシス等の発現リスクが高くなる可能性がある。[1.1 参照],[1.2 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照],[16.6.1 参照]
投与しないこと。[2.1 参照]
慎重に経過を観察し、投与の適否及び投与量の調節を検討すること。特に、eGFRが30mL/min/1.73m2以上45mL/min/1.73m2未満の患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[7. 参照],[8.1 参照]
[8.1 参照]
肝臓における乳酸の代謝能が低下し、乳酸アシドーシスの発現リスクが高くなる可能性がある。[1.1 参照],[1.2 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照]
投与しないこと。[2.1 参照]
[8.1 参照]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)で胎児への移行が認められており、一部の動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。また、妊婦は乳酸アシドーシスを起こしやすい。[2.5 参照],[11.1.1 参照]
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
高齢者では、腎機能、肝機能等が低下していることが多く、また脱水症状を起こしやすい。これらの状態では乳酸アシドーシスを起こしやすいので、以下の点に注意すること。[1.2 参照],[8.1 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.1 参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
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アルコール(過度の摂取) [2.1 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照] |
乳酸アシドーシスを起こすことがある。本剤投与中は過度のアルコール摂取(飲酒)を避けること。 |
肝臓における乳酸の代謝能が低下する。また、脱水状態を来すことがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
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(1) |
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ヨード造影剤 [8.1 参照],[11.1.1 参照] |
乳酸アシドーシスを起こすことがある。 |
腎機能が低下し、本剤の排泄が低下することが考えられている。 |
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腎毒性の強い抗生物質
[11.1.1 参照] |
乳酸アシドーシスを起こすことがある。本剤の投与を一時的に減量・中止するなど適切な処置を行うこと。 |
腎機能が低下し、本剤の排泄が低下することが考えられている。 |
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利尿作用を有する薬剤
[8.1 参照],[11.1.1 参照] |
脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
利尿作用を有する薬剤により、体液量が減少し脱水状態になることがある。 |
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(2)血糖降下作用を増強する薬剤 |
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糖尿病用薬
[11.1.2 参照] |
低血糖が起こることがある。 |
血糖降下作用の増強 |
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たん白同化ホルモン剤 |
低血糖が起こることがある。 |
機序不明 |
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サリチル酸剤
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低血糖が起こることがある。 |
サリチル酸剤の血糖降下作用が考えられている。 |
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β-遮断剤
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低血糖が起こることがある。 |
β遮断作用によりアドレナリンを介した低血糖からの回復を遅らせることが考えられている。 |
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モノアミン酸化酵素阻害剤 |
低血糖が起こることがある。 |
モノアミン酸化酵素阻害剤によるインスリン分泌促進、糖新生抑制が考えられている。 |
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(3)血糖降下作用を減弱する薬剤 |
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アドレナリン |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
アドレナリンによる末梢での糖利用抑制、肝での糖新生促進、インスリン分泌抑制が考えられている。 |
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副腎皮質ホルモン |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
副腎皮質ホルモンによる肝での糖新生促進等が考えられている。 |
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甲状腺ホルモン |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
甲状腺ホルモンは糖代謝全般に作用し血糖値を変動させると考えられている。 |
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卵胞ホルモン |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
卵胞ホルモンには耐糖能を変化させ、血糖を上昇させる作用が認められている。 |
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利尿剤 |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
利尿剤によるカリウム喪失によりインスリン分泌の低下が考えられている。 |
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ピラジナミド |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
機序不明 |
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イソニアジド |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
イソニアジドによる炭水化物代謝阻害が考えられている。 |
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ニコチン酸 |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
ニコチン酸による血糖上昇作用が考えられている。 |
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フェノチアジン系薬剤 |
血糖降下作用が減弱することがある。 |
フェノチアジン系薬剤によるインスリン分泌抑制、副腎からのアドレナリン遊離が考えられている。 |
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*(4)その他 |
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**OCT2、MATE1、又はMATE2-Kを阻害する薬剤
[16.7 参照] |
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。観察を十分に行い、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与すること。 |
**OCT2、MATE1、又はMATE2-Kを介した本剤の腎排泄が阻害されると考えられている。 |
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*イメグリミン塩酸塩 [8.5 参照] |
*消化器症状の発現に注意すること。 |
*特に併用初期に多く発現する傾向が認められている。 |
乳酸アシドーシス(血中乳酸値の上昇、乳酸/ピルビン酸比の上昇、血液pHの低下等を示す)は予後不良のことが多い。一般的に発現する臨床症状は様々であるが、胃腸症状、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等の症状がみられることが多く、これらの症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、必要な検査を行うこと。なお、乳酸アシドーシスの疑いが大きい場合には、乳酸の測定結果等を待つことなく適切な処置を行うこと。[1.1 参照],[1.2 参照],[2.1 参照],[2.3 参照],[7. 参照],[8.1 参照],[9.1.2 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[9.5 参照],[9.8 参照],[10.1 参照],[10.2 参照],[13.1 参照]
低血糖症状(初期症状:脱力感、高度の空腹感、発汗等)が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。[2.4 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[10.2 参照]
AST、ALT、Al-P、γ-GTP、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
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5%以上 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
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|---|---|---|---|---|
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消化器注1) |
下痢 |
食欲不振、腹痛、悪心、嘔吐、腹部膨満感、便秘 |
消化不良 |
胃炎、胃腸障害、放屁増加 |
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血液 |
貧血、白血球減少、血小板減少、白血球増加、好酸球増加 |
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過敏症 |
発疹 |
そう痒 |
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|
肝臓 |
肝機能異常 |
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腎臓 |
BUN上昇、クレアチニン上昇 |
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|
代謝異常 |
CK上昇、ケトーシス、乳酸上昇、血中カリウム上昇、血中尿酸増加 |
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|
その他 |
全身倦怠感注1)、頭痛、頭重 |
眠気 |
筋肉痛注1)、めまい・ふらつき、味覚異常、浮腫、動悸、発汗、脱力感、空腹感、ビタミンB12減少注2) |
本剤とオルメサルタン メドキソミル製剤等との一包化は避けること。一包化して高温高湿度条件下にて保存した場合、本剤が変色することがある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
(更新確認日:2025年10月24日)
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