2型糖尿病の発症リスクが高い女性の人種・民族が明らかに BMI27.5以上の日本人女性で顕著に高リスク 群馬大学

2026.02.04
群馬大学の研究グループは、豪州・クイーンズランド大学との共同研究により、女性の2型糖尿病発症リスクと肥満度(BMI)との関係について、人種・民族間での違いを定量的に明らかにしたと発表した。特にBMI27.5以上の日本人女性において顕著に高リスクであったという。

 白人と比較して、アジア人と黒人では2型糖尿病のリスクが高いと言われてきた。しかし、その程度やBMIとの関係を人種・民族別に定量的に比較した研究は限られている。

 研究グループは、女性のライフコースに沿った健康研究を目的とした国際的なコホート研究プロジェクト「インターレース(InterLACE)」 のデータを用い、日本人、白人、中国人、南アジア/東南アジア人、黒人、複数の人種・民族的背景を持つ人の6グループを対象に、2型糖尿病発症リスクとBMIとの関係を検討した。

 70歳時点での2型糖尿病の累積有病割合は、日本人は約18%であり、南/東南アジア人や黒人の約25%より低かったものの、中国人(12%)や白人(7%)より高い割合であった。

 BMIなどの条件を同一として分析すると、日本人女性では白人女性と比較して2型糖尿病発症リスクが約2倍高かった。この傾向は黒人、中国人、複数の人種・民族的背景を持つ人においても同様で、特に南アジア/東南アジアの女性においては、白人と比較して2型糖尿病の発症リスクが4倍を超えていた。

 BMIを加味した分析では、日本人女性は、適正体重(BMI18.5から23.0kg/m2未満)の白人女性と比較して、アジア人基準での過体重群(BMI23.0から25.0kg/m2未満、25.0から27.5kg/m2未満)でそれぞれ約4倍、約6倍、肥満群(BMI27.5から30kg/m2未満、30kg/m2以上)でそれぞれ約9倍、約20倍と、BMIの上昇に伴い2型糖尿病リスクが増加しており、肥満に当たるBMIでは顕著に高かった。

 南アジア/東南アジア女性では、BMIが18.5から23.0 kg/m2未満 の白人女性と比較して、過体重群で約9~13倍、肥満群で約23~35倍と、糖尿病のリスクが他の人種・民族の中で最も高い結果が示された。

 研究グループは、本結果について「2型糖尿病の予防や早期発見のための健康指導等において有⽤な知⾒である」と述べている。

 本研究成果は2025年12月3日付で国際学術誌「Diabetes Care」に掲載された。

[ 糖尿病リソースガイド編集部 / 日本医療・健康情報研究所 ]

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