【世界糖尿病デー】ネットで"糖尿病"を検索すると5分の1で誤った情報を表示 国際糖尿病連合が警告

2022.10.13
 2022年の世界糖尿病デーで、国際糖尿病連合(IDF)が掲げたキャンペーンのテーマは「明日を守るための教育(Education to protect tomorrow)」。

 それにあわせて、IDFは調査を実施。糖尿病に関連する用語でGoogleで検索された5分の1で、糖尿病の病状とその合併症の治療・管理方法について、不正確な情報が表示されることが示された。

 「多くの人が糖尿病について情報を必要としており、アドバイスを求めて、インターネットでGoogleなどの検索ページを利用しています。糖尿病に関する誤った情報が、オンラインで多く流されている現状に懸念があります」と述べている。

医師など医療従事者が質の良い医療を提供することが必要

 11月14日の世界糖尿病デー(WDD)は、糖尿病の脅威が世界的に拡大しているのを受け、世界規模で糖尿病に対する注意を喚起しようと、国際糖尿病連合(IDF)と世界保健機関(WHO)によって1991年に開始され、2006年には国連の公式の日になった。

 2022年の世界糖尿病デーで、IDFが掲げたキャンペーンのテーマは「明日を守るための教育(Education to protect tomorrow)」。このテーマでは、糖尿病患者と医療専門家の双方にとって、信頼できる糖尿病の教育や情報にアクセスできるよう改善する必要性があることを浮き彫りにしている。

 IDFが実施した調査では、糖尿病に関連する用語でGoogleで検索された5分の1で、糖尿病の病状とその合併症の治療・管理方法について、不正確な情報が表示されることが示されたという。

 「糖尿病」「糖尿病の管理方法」「糖尿病の症状」などの用語で検索すると、質問に対する回答と結果は、Wikipedia、Amazon、Factyなどの医療以外の情報サイトから、糖尿病の民間療法などに関する記事が表示されることが多かった。

 検索サイトで表示される最初のページに含まれる30件の検索結果のうち、6件が安全性が確認されていない情報に利用者を誘導していた。ひどいケースでは、「糖尿病」という検索語に対して、「インスリン療法が不要になる」などと、糖尿病患者をインスリン療法から引き離す方向に誘導しようとしている広告も表示された。

 とくに1型糖尿病の人にとって、インスリン療法とインスリン製剤の供給が中断されることは、死の宣告を意味する。2型糖尿病の人の多くでも、糖尿病の病状を適切に管理するためにインスリンは必要となる。

 インスリン治療を開始する際に抵抗感を抱く患者も少なくないが、IDFはインスリン療法の調整については、患者はかかりつけの医師や医療従事者とよく相談し、患者の嗜好・希望・ニーズ・価値観なども聞きながら、患者参加型医療を行うことを推奨している。

 世界の糖尿病人口は増え続けており、IDFの最新の推計によると、5億3,700万人が糖尿病で、成人の10人に1人(10.5%)に相当する。糖尿病人口は、2030年までに6億4,300万人に、2045年までに7億8,300万人に、それぞれ増加すると予測している。

 新型コロナのパンデミックは2年以上にわたり、各国の医療システムに負担をかけている。糖尿病による負担を軽減するために、各国の医療従事者は、糖尿病を早期に発見し診断し、できるかぎり適切な治療支援とサポートを提供し、合併症を予防する方法を開発する必要がある。

 糖尿病とともに生きる人々も、自分の体の状態を理解し、健康を維持し、合併症を予防するために、毎日の血糖管理や自己マネジメント、生活改善などがの実行が不可欠となる。そのために、教育や支援に継続的にアクセスできるようにする必要があるとしている。

 「多くの人が糖尿病について情報を必要としており、アドバイスを求めて、インターネットでGoogleなどの検索ページを利用しています。糖尿病に関する誤った情報が、オンラインで多く流されている現状に懸念があります。糖尿病患者さんが自己管理や血糖管理について、適正な情報にもとづき判断できるようにするため、質の高い教育が必要とされています」と、IDF理事長で英マンチェスター大学糖尿病・内分泌内科のアンドリュー ボールトン教授は言う。

 「糖尿病有病数は今後も増える見込みであり、医師など医療従事者ができるかぎり質の良い医療を提供できるようになり、明日を守るために、糖尿病患者と医療従事者の双方が、適切な学習機会を得て、糖尿病医療の改善を促進することが求められてます」としている。

 IDFの推計によると、世界中の糖尿病有病者の半数近く(44.7%)に相当する2億4,000万人が、糖尿病の診断を受けていない。糖尿病が発見されず、適切に治療を受けられず、生命を脅かす深刻な糖尿病合併症の危機にさらされている人は多い。

 国際糖尿病連合は、世界糖尿病デーに合わせて、糖尿病とともに生きる人々と、その家族や介護者のために、糖尿病のより良い管理を実現するのに役立つ、無料の対話型オンライン プラットフォームを開始した。

 糖尿病治療に携わる医療従事者や専門家向けには、糖尿病の治療と管理についてさまざまな側面で最新の情報を共有するために、無料のオンライン コースである「IDF School of Diabetes」を提供する。

 世界糖尿病デーに合わせて、糖尿病とともに生きる人々の社会的な地位を向上するために、アドボカシー活動や啓蒙活動に利用できる補足資料もダウンロードできるようにしたという。

Understanding Diabetes (IDF School of Diabetes)
One in five search results for diabetes reveal misinformation, IDF warns (国際糖尿病連合 2022年7月6日)

世界糖尿病連合 (IDF)
世界糖尿病デー (World Diabetes Day)
IDF糖尿病アトラス (Diabetes Atlas)(世界糖尿病連合)
世界糖尿病デー (世界糖尿病デー実行委員会)

[ TERAHATA / 日本医療・健康情報研究所 ]

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