「ライゾデグ配合注 フレックスタッチ」が4月に出荷調整・停止の見込み ウクライナ情勢にともなう輸入遅延

2022.03.31
 ノボノルディスクファーマは、「ライゾデグ配合注 フレックスタッチ」について、ウクライナ情勢にともない発生した輸入遅延のため、4月初旬~4月末頃まで出荷調整・出荷停止が発生する見込みだと公表した。

 医療従事者に対し、安定供給が確保されるまでのあいだ、新規処方を避け、欠品の際には代替薬に変更するよう呼びかけている。

4月末頃には医療機関に十分な量を届けられる見込み

ライゾデグ配合注 フレックスタッチ

 「ライゾデグ配合注 フレックスタッチ」は、インスリン デグルデク(遺伝子組換え)・インスリン アスパルト(遺伝子組換え)を有効成分とした、インスリン デグルデク/インスリン アスパルト配合 溶解インスリンアナログ注射剤。

 同剤は、デンマークの工場で製造され、空輸で日本へ輸入されているが、ウクライナ情勢にともなう航路利用制限のため、デンマークと日本間の物流機能低下による輸入遅延が発生している。

 そのため、4月初旬~4月末頃まで一時的に在庫がひっ迫することになり、今後は出荷調整・出荷停止が発生する見込みだ。特約店や医療機関では、実際の欠品が発生する時期は、地域・施設によって状況が異なるとしている。

 ノボノルディスクファーマは、関係卸と協業し、必要に応じて出荷調整・停止などを実施する予定。医療従事者に対し、同剤の新規患者への処方を控えるとともに、代替品への切替について検討するよう呼びかけている。

 同剤の流通については、4月18日以降に同社からの出荷を再開し、4月末頃には医療機関に十分な量を届けられる見込みとしている。同社は「できる限り早い時期に安定した供給ができるよう最善を尽くします」と述べている。

 なお、在庫がひっ迫しているのは「ライゾデグ配合注 フレックスタッチ」のみであり、そのほかの同社のインスリン製剤については問題はないとしている。

「ライゾデグ配合注 フレックスタッチ」の代替品一覧

 強化インスリン療法として、以下の(1)超速効型製剤と(2)持効型溶解製剤の組み合わせ(同一成分)として

(1) 超速効型製剤

販売名 製造販売会社
ノボラピッド注 フレックスタッチ ノボ ノルディスク ファーマ
ノボラピッド注 フレックスペン ノボ ノルディスク ファーマ

(2) 持効型溶解製剤

販売名 製造販売会社
トレシーバ注 フレックスタッチ ノボ ノルディスク ファーマ

もしくは、混合型製剤(同種同効薬かつ混合比率の類する薬剤)として

販売名 製造販売会社
ノボラピッド30ミックス注 フレックスペン ノボ ノルディスク ファーマ

ノボ ノルディスクファーマ ノボケア相談室

ライゾデグ配合注 フレックスタッチ 添付文書 インタビューフォーム (医薬品医療機器総合機構)

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「ライゾデグ配合注」発売 「トレシーバ」と「ノボラピッド」を配合したはじめてのインスリン製剤

[ TERAHATA / 日本医療・健康情報研究所 ]

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