グルカゴン/GLP-1受容体作動薬survodutide、2型糖尿病合併肥満で最大13.1%の体重減少、HbA1cの改善も示す 第3相試験結果 EASD2026で報告

2026.10.20
日本ベーリンガーインゲルハイムは10月15日、2型糖尿病合併過体重・肥満患者を対象としたグルカゴン受容体/GLP-1受容体作動薬survodutideの第3相臨床試験(SYNCHRONIZE-2)の結果を発表した。Survodutideは、76週時点で最大13.1%の有意な体重減少を示すなど、2つの主要評価項目を達成した。また、HbA1cについても、ベースラインの7.4%から最大1.21%の低下を示した。本結果は、第62回欧州糖尿病学会(EASD2026)において発表されたほか、New England Journal of Medicineに同時掲載された。

 Survodutideは、グルカゴン受容体とGLP-1受容体のデュアルアゴニストとして開発中の製剤。肥満およびMASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)、2型糖尿病などの肥満に関連する代謝性疾患を対象に、複数の開発プログラムが進行している。

 SYNCHRONIZE-2試験は、2型糖尿病を有する過体重または肥満の成人755例を対象に、76週間にわたりsurvodutideの有効性と安全性を評価した第3相プラセボ対照二重盲検比較試験。参加者はsurvodutide 3.6mg、6.0mg、またはプラセボを週1回皮下投与された。主要評価項目は、76週時点の体重のベースラインからの変化率と、5%以上の体重減少の達成率であった。

 本試験では、治療レジメンestimandおよび有効性estimandの双方で、2つの主要評価項目を達成した。有効性estimandでは、76週時点の体重減少率は、プラセボ群で3.1%であったのに対し、survodutide群では平均で最大13.1%の持続的な体重減少が認められ、統計学的に有意な減少を示した(p<0.0001、有効性estimandのp値は参考値)。また、もう一つの主要評価項目では、プラセボ群で32.7%であったのに対し、survodutide群では最大79.3%の参加者に5%以上の体重減少が認められた(p<0.0001)。

 Survodutideで最も多く報告された有害事象は消化器系の事象であり、重症度は主に軽度~中等度であった。発生頻度の高い事象は悪心、嘔吐、下痢、便秘であった。消化器系の有害事象による治療中止率は、survodutide群で18%、プラセボ群で1.2%であった。投与中止は用量漸増期に多く認められた。同社は、本試験のプロトコルでは有害事象に対応するための用量調整の柔軟性が限定的だったためとしており、現在実施中および今後予定されている試験では、より柔軟な用量漸増方法が可能になっているという。

 また、あわせて2型糖尿病を伴わない肥満の人(75例)を対象としたSYNCHRONIZE-1試験のサブスタディの追加解析結果も発表された。MRIを用いた体組成評価により、代謝活性の高い内臓脂肪および肝脂肪が相対的に減少することが示され、体組成の変化の全体的なパターンから、腹部周辺の過剰な脂肪蓄積が減少することが示唆された。また筋肉に特化した解析では、失われた総組織量のうち筋肉が占める割合が10%以下であることが示された。内臓脂肪および肝脂肪の減少は、体重減少の程度とは必ずしも比例せず、本剤のベネフィットが体重減少のみによるものではない可能性が示唆された。

[ 糖尿病リソースガイド編集部 / 日本医療・健康情報研究所 ]

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