SGLT2阻害薬「カナグル錠100mg」が2型糖尿病合併CKDの適応追加承認を取得
2022.06.22
田辺三菱製薬は、SGLT2阻害薬「カナグル錠100mg」(一般名:カナグリフロジン水和物)について、「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」の適応追加承認を6月20日に取得したと発表した。
SGLT2阻害薬「カナグリフロジン」(日本製品名:カナグル錠100mg)は、田辺三菱製薬が創製した世界初の経口SGLT阻害物質T-1095をルーツとする日本発のSGLT2阻害薬。同剤は、腎臓の尿細管で糖の再吸収に関与するトランスポーターであるSGLT2を阻害することで、糖の再吸収を抑制、尿中に過剰な糖を排泄し、優れた血糖低下作用を示す。
同社は「カナグル錠」について、2014年7月に製造販売承認を取得し、同年9月より販売を開始した。台湾でも2017年3月に承認を取得し、糖尿病性腎症の適応を2021年2月に追加取得した。
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者は非常に多く認められ、そうした患者では病態の進行にともない腎機能が低下するが、腎不全に至った場合には透析療法への移行が必要となる。透析療法を施行することは、患者の生活の質(QOL)を低下させるのみならず、医療経済的な観点からも重要な課題となっている。
今回の「カナグル錠」の適応追加承認の取得は、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の課題を解決する選択肢の1つとなり、同社が2020年に発売した腎性貧血治療剤「バフセオ錠」とともに、腎臓疾患に苦しんでいる患者のQOL向上に寄与するものとしている。
カナグル錠100mg 添付文書 適正使用ガイド 患者向医薬品ガイド (医薬品医療機器総合機構)
[ TERAHATA / 日本医療・健康情報研究所 ]