【2022年国民健康・栄養調査】糖尿病が強く疑われる者は男性18.1%、女性9.1% 60代以上の男性で20%超

2024.10.09
 厚生労働省は、「2022年国民健康・栄養調査」を公表し、「糖尿病が強く疑われる者」の割合が男性で18.1%、女性で9.1%に上ることを示した。新型コロナ感染症の拡大により2年間見送られたため、調査は3年ぶりとなる。

「糖尿病が強く疑われる者」は60代以上の男性で20%超

 厚生労働省は8月に、「2022年国民健康・栄養調査」を公表し、「糖尿病が強く疑われる者」の割合が男性で18.1%、女性で9.1%に上ることを示した。

 それぞれ2019年に比較して1.6ポイントと1.7ポイント低下したものの、2016年に比較して上昇している。年齢別でみると、とくに男性では40代から増え、50代 14.0%、60代 20.0%、70歳以上 27.0%となっている。女性では60代 9.8%、70歳以上 15.8%。

肥満者の割合は男性は30代以上は30%超 50代は40%

 肥満の状況では、男性の20歳以上の肥満者(BMI≧25kg/m²)の割合は31.7%であり、直近10年間で有意に増加している。年齢別にみると、男性では20歳以上の全年齢層で肥満は増え、30代 31.9%、40代 33.7%、50代 40.1%、60代 33.8%と、いずれも30%を超えている。

 女性でも、20歳以上の肥満者の割合は21.0%であり、60代 22.8%、70歳以上 24.6%と、いずれも20%を超えている。女性では、やせの者(BMI<18.5kg/m²)も11.3%に上り、20歳代女性のやせの割合は19.1%になっている。

栄養・食生活・運動・身体活動・飲酒・睡眠に関する状況

 食生活の状況をみると、野菜摂取量の平均値は270.3gで、男性 277.8g、女性 263.9gで、直近10年間で有意に減少している。

 食塩摂取量の1日の平均値は9.7gで、男性 10.5g、女性 9.0g。直近10年間で男女とも減少しているものの、「健康日本21」の第三次の減少目標値である7gより大幅に多い。

 身体活動・運動については、20歳以上の歩数の平均値は男性 6,465歩、女性 5,820歩で、直近10年間で男女とも減少している。65歳以上では男性 5,257歩、女性 4,821歩。

 生活習慣病のリスクを高める量(1日のアルコール摂取量が男性 40g以上、女性 20g以上)の飲酒をしている者の割合は、男性 13.5%、女性 9.0%。男性では50代(20.0%)、女性では40代(16.5%)がもっとも高い。

 睡眠に関しては、「1ヵ月間に睡眠で休養が十分にとれていない」人の割合は20.6%で、20歳以上の5人に1人に上る。1日の平均睡眠時間は、「6時間以上7時間未満」が男性 32.7%、女性 36.2%。

 睡眠時間が6時間未満の人の割合は男性 37.0%、女性 39.9%で、男性の30~50歳代、女性の40~60歳代では4割を超えている。

令和4年「国民健康・栄養調査」の結果 (厚生労働省 2024年8月28日)

[ TERAHATA / 日本医療・健康情報研究所 ]

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