経口セマグルチドが2型糖尿病患者の主要心血管イベントのリスクを低下 糖尿病と心血管疾患の両方に対処

2024.10.30
 ノボ ノルディスクは、主要心血管イベント(MACE:心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中)の予防のための標準治療に、経口セマグルチドを追加投与したときの効果をプラセボと比較した、二重盲検無作為化試験である心血管アウトカム試験(SOUL)の主要結果を発表した。

 経口セマグルチド投与群では、プラセボ投与群と比較し、MACEの発現が14%減少し、統計的に有意であることが示された。経口セマグルチドのプラセボに対する優越性が検証され、主要目的が達成された。

糖尿病と心血管疾患の両方に対処できる治療法は重要

 ノボ ノルディスクは、主要心血管イベント(MACE:心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中)の予防のための標準治療に、経口セマグルチドを追加投与したときの効果をプラセボと比較した、二重盲検無作為化試験である心血管アウトカム試験(SOUL)の主要結果を発表した。

 同試験(SOUL)の主要評価項目は、MACEの最初の発現で定義される複合アウトカムだった。経口セマグルチドが示したMACEの減少には、主要評価項目の3つの要素すべてが寄与していた。

 経口セマグルチドは、これまでの経口セマグルチドの試験と同様に、安全かつ忍容性の高いプロファイルを有することも示された。

 同試験は、9,650人が登録された国際多施設共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照、第3相、心血管アウトカム試験。主要目的は、CVDまたはCKDあるいはその両方を併発(または合併)している2型糖尿病患者で、標準治療に経口セマグルチドを追加投与したときに、プラセボと比較してMACE(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中からなる複合評価項目)のリスクを低下させるということを示すこと。患者の49%は、標準治療の一環として、試験期間中のいずれかの時点でSGLT2阻害薬の投与を受けた。

 経口セマグルチド(リベルサス)の薬効分類名は、2型糖尿病治療剤、経口GLP-1受容体作動薬。1日1回服用で、3mg、7mg、14mg の3つの用量が承認されている。成人2型糖尿病患者で食事および運動療法が効果不十分な場合の血糖管理の改善を適応としている。

 「SOUL試験の結果でリベルサスが心血管イベントのリスクを低下させること、またリベルサスを標準治療に追加した場合の有益性が明らかにされた。成人2型糖尿病患者の約3人に1人が心血管疾患を発症するという状況で、糖尿病と心血管疾患の両方に対処できる治療法は極めて重要と考えられる」と、同社では述べている。

 なお、同社は年末から年始にかけて、米国と欧州でリベルサスの添付文書の改定を目的とした承認申請を行う予定としている。SOUL試験の詳細な結果は、2025年に開催される学会で発表される予定。

リベルサス錠3mg/リベルサス錠7mg/リベルサス錠14mg (医薬品医療機器総合機構)

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