【新型コロナ】モデルナの新型コロナワクチンを評価した国内第1/2相試験の結果 100%で結合抗体と中和抗体の上昇を確認

2021.05.11
 武田薬品工業は、日本でのモデルナの新型コロナmRNAワクチン(TAK-919)の安全性と免疫原性を評価した国内臨床第1/2相試験の結果を、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出したと発表した。
 28日間の間隔で同ワクチン0.5mLを2回接種した被験者の100%で、結合抗体と中和抗体の上昇が確認されたとしている。
 同社とモデルナ、厚生労働省の三者合意により、同ワクチンの5,000万回接種分を輸入し供給することが決まっている。

被験者の100%で結合抗体と中和抗体の上昇を確認

 武田薬品工業は、日本でのモデルナの新型コロナウイルス感染症mRNAワクチン「TAK-919」の安全性および免疫原性を評価した国内臨床第1/2相試験の結果を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出したと発表した。

 同試験の結果では、同ワクチン0.5mLを2回接種した被験者の100%に、結合抗体と中和抗体の上昇が同ワクチンの2回目接種28日後に確認できたことが示された。重大な安全性の懸念は報告されず、忍容性はおおむね良好だったとしている。

 このプラセボ対照臨床第1/2相試験では、TAK-919を28日間の間隔を空けて2回接種した際の、安全性および免疫原性の評価を行った。20歳以上の日本人成人200例を被験者として登録し、各被験者は2回の治験薬接種で、プラセボ群またはTAK-919 0.5mL群のいずれかに割り付けた。被験者は2回目の治験薬接種後、12ヵ月の追跡調査を受ける。

 同社は試験結果を、2021年3月に提出された同ワクチンの製造販売承認申請の一部として評価し、医薬品医療機器総合機構に提出した。申請資料には、モデルナが米国で実施中の臨床第3相試験(COVE試験)の安全性と有効性の結果も含まれている。同社は、製造販売承認取得後、すみやかに同ワクチンの供給開始を目指すとしている。

 同社は、厚生労働省ならびに日本医療研究開発機構(AMED)より、モデルナならびにノババックスが開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチンを日本国内で開発・供給するための助成を受けている。同社とモデルナ、厚生労働省の三者合意により、同ワクチンの5,000万回接種分を輸入し供給することが決まっている。

 「モデルナの新型コロナウイルス感染症ワクチンは既に世界中の国々で投与されており、規制当局と協働しながら、日本の皆様に安全性と有効性が証明されたワクチンの選択肢を提供する機会が得られました」と、同社では述べている。

 なお、同社はジョンソン・エンド・ジョンソングループのヤンセンファーマが開発した1回投与の新型コロナウイルス感染症ワクチンを製造するために、同社のデング熱ワクチン候補の製造用に確保していたIDTの生産施設を活用することについて合意したことも公表している。

武田薬品工業

[ TERAHATA / 日本医療・健康情報研究所 ]

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