肥満症治療を最適化し、肥満への理解の向上を目指す 国際研究プロジェクト「SOPHIA」が活動を開始

2020.06.25
 ノボ ノルディスクは、肥満患者の合併症のリスク評価および治療の改善を目的に、国際的な官民共同研究コンソーシアム「SOPHIA」(Stratification of Obese Phenotype to Optimize Future Obesity Therapy:将来の肥満治療を最適化するための肥満フェノタイプの層別化)を主導すると発表した。
 市民社会、学界、産業界からの29の主要な国際的パートナーが、肥満の理解向上と将来の治療の最適化のため連携する。同プロジェクトは2020年6月1日より欧州で正式に活動を開始し、最初のマイルストーンは9月に予定されている。

SOPHIA:将来の肥満治療を最適化するための肥満フェノタイプの層別化

 肥満は世界的なパンデミックであり、現在、肥満患者の数は欧州で約1億5,000万人、世界で6億5,000万人に上る。肥満患者には合併症が共通してみられるが、既知の200種類の肥満に関連する合併症の発症を予測する手段はない。さらに、肥満治療の効果を予測するための要因についても理解が不十分だ。

 肥満は複雑かつ慢性的な疾患であり、疾患そのものの生物学についても、また治療によって肥満患者の生活がどう改善するかについても、いまだ多くのことが分かっていない。

 そこでSOPHIAは、適切な時点で適切な人に適切な治療を行うために、臨床的に意味のある肥満患者の部分集団を特定し、その特徴づけと層別化を行う。

 SOPHIAは、肥満に関連する合併症および肥満治療に対する反応の予測因子を科学的根拠にもとづいて分類するとともに、患者、医療システム、研究者および臨床医にとって価値のある治療経路を持続的に開発するためのモデルを特定し作成する。

 活動には、次のことが含まれる。▼データベースの作成、▼分析の実施、▼肥満の診断・治療に対する患者の認識と見解を把握するための綿密な定性的手法の実施、▼肥満とともに生きる人々により良い治療を提供するために、すべてのステークホルダーとの共有価値の発見。

 肥満症は個人の選択した結果ではなく、慢性疾患であることから始まる。SOPHIAでは、肥満患者から構成されるアドバイザリーボードを設置し、肥満が個人に与える社会的・医学的観点の両面を調査する。肥満とともに生きる人々の声を聞くことも重視し、患者の見識、意見、希望を中核として、数段階にわたる研究に確実に織り込ませていく。

 SOPHIAはまた、1型糖尿病を有する肥満患者の将来の健康についても調査する。一部の欧州諸国では1型糖尿病の成人の半数近くが過体重または肥満であることが示されており、1型糖尿病コミュニティにとって肥満の問題に取り組むことは重要だ。

 JDRFの研究部門のバイスプレジデントであるサンジョイ デュッタ博士は「大規模な欧州での共同研究によって得られた統計学的なデータとともに、我々は肥満と1型糖尿病との間の双方向の関係を調査することができ、最終的には、これまで十分評価されていなかった患者層の将来の健康について有効な予測を行うことができるでしょう」と述べている。

 ユニバーシティ カレッジ ダブリン糖尿病合併症研究センターの肥満専門医であり、SOPHIAのコーディネーターであるキャレル ル ルー教授は「SOPHIAにおける我々の使命は、医療従事者が肥満の合併症と治療が有効な患者を確実に予測できるようにすることです」と言う。

 SOPHIAのプロジェクトリーダーであるノボ ノルディスクのマリアンヌ オルホルム ラーセン グラニング氏は「SOPHIAは肥満をより深く理解するための重要なステップです。学界、産業界、事業団体の優れたパートナー間で連携することで、強力で比類のない成果をもたらすことができると期待しています」と述べている。

 SOPHIAは、欧州委員会とEFPIA(European Federation of Pharmaceutical Industries and Associations)の共同事業である革新的医薬品イニシアティブ(IMI)、JDRF、Obesity Action Coalition、およびT1D Exchangeから1,600万ユーロの資金提供を受けている。

SOPHIA: Stratification of Obese Phenotype to Optimize Future Obesity Therapy

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