キャピラリー電気泳動法を用いた独自技術で測定するグリコヘモグロビン分析装置「ザ ラボ 001(The Lab 001)」を発売 アークレイ
2019.07.26
アークレイは、HbA1cを微細加工技術の応用で開発した専用の試薬カートリッジを使い、キャピラリー電気泳動法を用いた独自技術で測定するグリコヘモグロビン分析装置「ザ ラボ 001(The Lab 001)」を発売した。
大型装置と同程度の精度を有しつつ小型化・高速化しており、診察中の検査結果報告が可能になる。大規模病院・中小病院からクリニックまで、より質の高い診療を提供するとしている。
大型装置と同程度の精度を有しつつ小型化・高速化しており、診察中の検査結果報告が可能になる。大規模病院・中小病院からクリニックまで、より質の高い診療を提供するとしている。
高精度・小型・高速を実現 診察中の検査結果報告を可能に
「The Lab 001」は、HbA1cを、微細加工技術を応用して開発した専用の試薬カートリッジ「The Lab 001 A1C HD」を用いてキャピラリー電気泳動法で測定し、HPLC法を用いた大型装置と同程度の精度を有しつつ、小型化と測定時間90秒の高速化を実現した。 キャピラリー電気泳動法は、電気泳動溶液で満たしたキャピラリー(毛細管)に高電圧をかけてそこに試料を導入することで、試料中に含まれる各成分の移動速度の差を利用し分離する分析方法。 HPLC法(高速液体クロマトグラフィー法)は、多くの成分からなる混合物を分離し各物質の比率を求める方法。アークレイは1981年に世界初のHPLC法を用いたHbA1c専用測定装置を開発した。 さらに、「The Lab 001」にはHbA1cの測定値に影響を与える変異Hbの分離(検出)機能を搭載されている。変異Hbの保有者は日本人では2,000~3,000人に1人とされているが、今後は外国人の患者の増加にともない、検出の必要性が増えていくと予想されている。 微量指先血(1.5μL)のみで検査ができるため、患者の身体的負担を最小限に抑えられる。また、常温保存が可能な使い捨てタイプの試薬カートリッジは、直接血液を点着し装置にセットするだけの簡単操作で測定を開始でき、医療従事者の作業負担を軽減する。 同製品は、同社が5月に立ち上げた医療検査システムの新ブランド「The Lab」のシリーズ第一弾となる製品。簡単な操作で迅速に高精度の結果を提供し、糖尿病専門医療機関のみならず、多くの医療機関での質の高い糖尿病診療に貢献するとしている。 「The Lab 001」の特長○高精度 HPLC法を用いた最新機種(アダムス HA-8190V)と同様に、変異Hbの分離(検出)が可能で、より正確な検査結果を提供する。
○迅速測定 試薬カートリッジをセットしてから約90秒で検査結果を出力できるため、診察前に検査結果を確認できる。
○簡単操作 使い捨てタイプの試薬カートリッジに、指先から1.5μLの血液を点着させ、装置にセットするだけで測定が可能。
○高いユーザビリティ 廃液が出ず、煩雑な日々のメンテナンスが不要。また、試薬カートリッジは常温保存が可能。 「The Lab 001」の概要
名称 | グリコHb分析装置「ザ ラボ 001」 |
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発売日 | 2019年7月24日(水) |
測定対象 | 全血 |
測定項目 | HbA1c |
使用試薬 | The Lab 001 A1C HD |
測定範囲 | HbA1c(IFCC):20.2~151.4mmol/mol HbA1c(NGSP):4.0%~16.0% |
測定原理 | キャピラリー電気泳動法 |
測定時間 | 約90秒/検体 |
必要検体量 | 1.5μL |
外形寸法 | 220(幅)× 326(奥行)× 298(高さ)mm |
重量 | 約10kg |
販売価格 | 希望納入価格1,200,000円(税別) |
届出番号 | 25B1X00001000059 |
分類 | クラスⅠ(一般医療機器)/特定保守管理医療機器 |
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]