2型糖尿病治療剤「トラディアンス配合錠」発売 DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤

2018.11.22
 日本ベーリンガーインゲルハイムと日本イーライリリーは、DPP-4阻害薬「トラゼンタ錠」(一般名:リナグリプチン)と、SGLT2阻害薬「ジャディアンス錠」(一般名:エンパグリフロジン)の配合剤である2型糖尿病治療剤「トラディアンス配合錠AP/BP」を、11月20日に発売した。

DPP-4阻害薬「トラゼンタ錠」とSGLT2阻害薬「ジャディアンス錠」の配合剤

 「トラディアンス配合錠AP」は、トラゼンタ錠5㎎とジャディアンス錠10㎎との配合剤、「トラディアンス配合錠BP」は、トラゼンタ錠5㎎とジャディアンス錠25㎎との配合剤。

 DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤により、患者の服薬負担を軽減し、アドヒアランスを高め、より良好な血糖コントロールが得られることが期待できるとしている。

 「トラゼンタ錠」は胆汁排泄型のDPP-4阻害薬。あらゆる腎機能の成人2型糖尿病患者にシンプルに同一用量で投与できる。心血管イベントや腎イベント、またはその両方のリスクが高い成人2型糖尿病患者を対象とした「CARMELINA」試験で主要評価項目を達成し、プラセボと同等の心血管安全性を示した。

 「ジャディアンス錠」は、心血管イベントの発症リスクが高い2型糖尿病患者を対象とした「EMPA-REG OUTCOME」試験で主要評価項目である複合心血管イベント(心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中)のリスクを14%、心血管死のリスクを38%、全死亡のリスクを32%、心不全による入院のリスクを35%有意に減少させた。同剤は、事前に規定された心血管アウトカムに特化した試験で、糖尿病治療薬としてはじめて心血管死ならびに全死亡を有意に減少させたSGLT2阻害薬。

 「トラディアンス配合錠」の製造・販売は日本では日本ベーリンガーインゲルハイムが行い、医療機関への情報提供活動は日本ベーリンガーインゲルハイムと日本イーライリリーが共同で行う。
製品名トラディアンス配合錠AP、トラディアンス配合錠BP
一般名エンパグリフロジン、リナグリプチン
効能・効果2型糖尿病
ただし、エンパグリフロジン及びリナグリプチンの併用による治療が適切と判断される場合に限る。
用法・用量通常、成人には1日1回1錠(エンパグリフロジン/リナグリプチンとして10mg/5mg又は25mg/5mg)を朝食前又は朝食後に経口投与する。
製造販売承認日2018年9月21日
薬価基準収載日2018年11月20日
薬価トラディアンス配合錠AP 283.30円、トラディアンス配合錠BP 395.60円

糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル

SGLT2阻害薬を高齢者でどう使うか 週1回注射のインスリン製剤がもたらす変革 高齢1型糖尿病の治療 糖尿病治療と認知症予防
糖尿病スティグマとアドボカシー活動 糖尿病性腎症患者に対する療養支援 持続可能な糖尿病運動療法 苦労しています、服薬指導-短時間で患者の心を掴み、リスク回避! 進化する1型糖尿病診療 多職種連携による肥満治療
糖尿病と歯周病の最新エビデンス 甲状腺結節の日常臨床での取り扱い 肥満の外科治療-減量・代謝改善手術の最新エビデンス- 骨粗鬆症 脂質異常症 コレステロール低下薬 がんと糖尿病
インスリンの種類と使い方 糖尿病関連デジタルデバイスのエビデンスと使い方 糖尿病薬を処方する時に最低限注意するポイント[経口薬] インスリンポンプ・持続血糖測定器 血糖推移をみる際のポイント
糖代謝の調節機構 脂質の代謝 リン酸化によるシグナル伝達 タンパク質とアミノ酸の代謝

医薬品・医療機器・検査機器

糖尿病診療・療養指導で使用される製品を一覧で掲載。情報収集・整理にお役立てください。

一覧はこちら

最新ニュース記事

よく読まれている記事

関連情報・資料