【連載】糖尿病デバイス革命「予測低血糖自動注入停止型インスリンポンプ 『MiniMed 640G』」を公開

2017.12.11
最新の糖尿病関連デバイスについて、海外情報を中心にご紹介する連載コラム「糖尿病デバイス革命」。第2回は、「予測低血糖自動注入停止型インスリンポンプ MiniMed640G」です。設定値をCGM値が割り込むと予測された時点で、自動的に基礎注入を停止、またいくつかの条件を満たせば基礎注入を自動再開するインスリンポンプです(日本未発売)。著者は、1型糖尿病および若年者糖尿病を専門とし、インスリンポンプやCGMなどの先進糖尿病治療にも詳しい、独立行政法人国立病院機構 京都医療センター 糖尿病センターの村田 敬先生。世界の最新情報から糖尿病医療の未来が見える連載コラムです。ぜひご覧ください(不定期更新)。
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糖尿病デバイス革命(本文より)
2.予測低血糖自動注入停止型インスリンポンプ「MiniMed 640G」

村田 敬 先生
独立行政法人国立病院機構 京都医療センター 糖尿病センター

 1993年に発表された大規模臨床研究DCCTは、強化療法により血糖コントロールの正常化を目指すことで1型糖尿病患者の合併症の発症ならびに進展を予防できるという、糖尿病学のマイルストーンとなる研究であった(文献1)。同時に、DCCTでは強化療法により重症低血糖が約3倍に増えることが指摘され、その後の20数年間は、いかにして低血糖を増やすことなく糖尿病患者の血糖コントロールを改善できるか、薬剤・医療機器・教育の面から、さまざまな努力が払われてきた。そのような低血糖予防と合併症予防の両立の難しさを突破する、まさにゲームチェンジャーとも言うべき医療機器が、米国Medtronic社が開発した予測低血糖自動注入停止型インスリンポンプであるMiniMed640Gである。

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著者について

村田 敬(むらた たかし) 先生
独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター・糖尿病センター

1993年、東京大学医学部医学科卒業後、1999年より2003年までカロリンスカ研究所医学栄養学部(スウェーデン)留学などを経て、2006年より現職。専門領域はインスリンポンプ、CGMなどを用いた糖尿病のデバイス治療。主な著書に『この1冊でカーボカウント・インスリンポンプ・CGMがわかる! 糖尿病3Cワークブック 改訂第2版』(中山書店)、『通じる力』医師のためのコミュニケーションスキル入門』(金芳堂)などがある

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