ミロガバリン、糖尿病性末梢神経障害性疼痛対象のP3試験で主要評価項目達成
2017.09.11
第一三共は、α2δリガンド「ミロガバリン」の糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)患者を対象とした第3相臨床試験「REDUCER試験」で、主要評価項目を達成したと発表した。1α2δ(アルファ2デルタ)リガンドは、電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットに結合する物質。
REDUCER試験は、糖尿病性末梢神経障害性疼痛(DPNP)患者 約750例を対象とした日本を含むアジアでの第3相臨床試験。主要評価項目は、痛みの強さを毎日測定した疼痛スコアの1週間の平均値を示す平均疼痛スコアで、投与前ベースラインから投与開始後14週までの平均疼痛スコアの変化量(改善度)を同剤(1日総投与量20mgまたは30mg)とプラセボで比較した。同試験において安全性上の新たな懸念は認められなかった。
REDUCER試験は、2017年6月に試験結果概要を公表した、帯状疱疹後神経痛患者対象の「NEUCOURSE試験」と、線維筋痛症患者対象の「ALDAY試験」と並ぶ、ミロガバリンのグローバル第3相臨床試験のひとつ。試験結果の詳細は、今後、学会にて公表される予定。
糖尿病性末梢神経障害(DPNP)は、四肢の神経障害や知覚麻痺を引き起こす疾患で、もっとも一般的で長期化する糖尿病の3大合併症のひとつ。症状として、激しい痛み、痛覚過敏、しびれ、平衡および筋肉運動障害、灼熱痛、刺痛などがあり、夜間に痛みが増すことが多く、睡眠障害に至ることもある。糖尿病患者のうち、DPNPに罹患している患者の割合は9~22%と報告されている。
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]