仕事に打ち込む1型糖尿病患者さんの夏 インスリンとの歩き方
2016.08.01
1型糖尿病患者の遠藤伸司さんによる連載「インスリンとの歩き方」は、第12回「仕事に打ち込む夏 ―データか、センスか―」を公開しました。連載「インスリンとの歩き方」へ ▶
執筆者の遠藤さんは、中学生の頃に1型糖尿病を発症。以来、約30年間の療養生活の中で、留学や進学、就職、そして転職、プライベートまで幅広い経験を積み、なにかと無理をすることもあったようです。
連載では、そんな遠藤さんの半生を、糖尿病と上手につきあうためのコツやノウハウを中心に、実体験のエピソードを交えて語っていただきます。1型糖尿病患者さんをはじめ、2型糖尿病患者さん、糖尿病医療に携わる方々は、ぜひご一読ください。
第12回 仕事に打ち込む夏 ―データか、センスか―(本文より)
全てのものを犠牲にして、車を売ることに全神経を集中した僕には、車を売ること以外の何かをするための時間はなかった。そのため、部屋の掃除もしなくなったし、朝ごはんもロクに食べなかった。忙しければ昼ごはんも抜いた。
食事もロクに(規則正しく)食べなかったので、当たり前にように血糖値を測る回数は減った。しかし、なによりも、糖尿病になって十数年で培ってきた、穿刺針も試験紙もいらない自分だけの「体内測定器」を信じて、僕は仕事に邁進した。
[dm-rg.net / 日本医療・健康情報研究所]