超速効型インスリンの登場 インスリンとの歩き方

2016.07.01

1型糖尿病患者の遠藤伸司さんによる連載「インスリンとの歩き方」は、第11回「第11回 トップセールスへの道 ―超速効型の登場と低血糖―」を公開しました。連載「インスリンとの歩き方」へ ▶

連載「インスリンとの歩き方」

 執筆者の遠藤さんは、中学生の頃に1型糖尿病を発症。以来、約30年間の療養生活の中で、留学や進学、就職、そして転職、プライベートまで幅広い経験を積み、なにかと無理をすることもあったようです。

 連載では、そんな遠藤さんの半生を、糖尿病と上手につきあうためのコツやノウハウを中心に、実体験のエピソードを交えて語っていただきます。1型糖尿病患者さんをはじめ、2型糖尿病患者さん、糖尿病医療に携わる方々は、ぜひご一読ください。

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第11回 トップセールスへの道
―超速効型の登場と低血糖―(本文より)

 1型糖尿病を患ってから13年が過ぎた。僕は25歳になり、つき合っている彼女もいなかった。

 入社1年目の表彰式で、自動車保険部門で表彰されても、決して満足感を得られないという体験をしてから、僕の目標は、トップセールスを達成することだけになった。あの日から、時間は凄まじい速度で回転するようになった。

 「あなたは1型糖尿病です」と医師から宣告されたときの入院生活では、木の葉が舞い落ちるのがスローモーションで見えるくらい、時間はゆっくり流れていた。大好きだった彼女にフラれた直後は、時計の赤い秒針は、電池が切れかかってるかのように、進んでいるのか戻っているのかさえわからなかった。

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第11回 トップセールスへの道 ―超速効型の登場と低血糖― ▶

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