SGLT2阻害剤「ダパグリフロジン」の1型糖尿病適応拡大に向けた第3相試験を開始
2015.08.28
アストラゼネカは、2型糖尿病治療薬のSGLT2阻害剤「ダパグリフロジン」(製品名:フォシーガ)の1型糖尿病への適応拡大に向け現在進行中の国際共同第3相試験に、日本が参加すると発表した。
この国際共同第3相試験は、1型糖尿病への適応拡大を目的として、日本を含む世界13ヵ国が参加して行われる。血糖コントロールが不十分な日本人1型糖尿病患者が、インスリンに追加して経口剤のダパグリフロジンを服用することによって、より良好な血糖コントロールを得られるかどうかを検証する。なお、同試験は7月以降各国にて随時開始されている。
この国際共同試験への日本の参加について、日本での治験統括医師である、熊本大学大学院生命科学研究部代謝内科学教授の荒木栄一氏は次のように述べている。
「日本人の1型糖尿病患者は、主たる治療薬であるインスリンを用いた強化療法でも良好な血糖コントロールを得ることが難しいことがあります。SGLT2阻害剤のダパグリフロジンは、インスリン非依存性の血糖低下作用を有する新しい血糖降下薬として昨年から本邦で使用できるようになりました。ダパグリフロジンがインスリンへの追加療法として、有効性と安全性が立証され、適応が拡大されれば、1型糖尿病患者のインスリン治療の負担を軽減し、より良好な血糖コントロールを実現できる可能性があります」。
アストラゼネカ
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]