SGLT2阻害薬「ルセオグリフロジン」の第3相試験結果を発表
2013.10.16
大正製薬は、SGLT2阻害薬「ルセオグリフロジン」の第3相臨床試験の結果を、9月に開催された第49回欧州糖尿病学会年次総会で発表した。
発表されたのは、日本人2型糖尿病患者を対象にしたプラセボ対照二重盲検比較試験(Study-1)と、単剤長期投与試験(Study-2)の2件。 Study-1:日本人2型糖尿病患者158人を対象にした第3相試験では、ルセオグリフロジン2.5mgまたはプラセボを1日1回24週間経口投与した結果、主要評価項目であるHbA1cが有意に低下し、投与終了時におけるベースラインからのHbA1c低下量のプラセボとの差は-0.75%(p<0.001)だった。 Study-2:日本人2型糖尿病患者299人を対象にした第3相試験では、ルセオグリフロジン2.5mg(血糖コントロールが不十分な場合には5mgに増量)を非盲検下で1日1回52週間経口投与した結果、主要評価項目であるHbA1cが有意に低下し、ベースラインからのHbA1c低下量は-0.50%(p<0.05)だった。 両試験の副次評価項目の解析結果より、ルセオグリフロジンは空腹時血糖値および食後2時間における血糖値を有意に改善し、体重および腹周囲を有意に減少させることも明らかになった。 ルセオグリフロジンは現在、2型糖尿病を適応症として承認申請中。従来の経口血糖降下薬と作用機序が異なるため、糖尿病治療における新たな選択肢となることに加え、他の経口血糖降下薬との併用投与が可能な2型糖尿病治療薬となることが期待されている。
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]