ビルダグリプチン 血糖降下薬ではじめて「2型糖尿病」と適応拡大
2013.03.01
ノバルティス ファーマは、経口2型糖尿病治療薬ビルダグリプチン(商品名:エクア錠50mg)について、効能または効果が「2型糖尿病」に変更され、承認を取得したと発表した。
すべての経口血糖降下薬またはインスリン製剤との併用療法が可能に
ビルダグリプチンは今回の承認を受け、既承認のスルホニルウレア(SU)薬との併用に加えて、チアゾリジン薬、ビグアナイド薬、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド)、α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)との併用療法が可能となる。インスリン製剤との併用療法についても、今回の「2型糖尿病」の効能・効果に含まれた。 2010年7月に制定された『経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン』にもとづき、国内で実施した長期投与試験の結果から、日本人の2型糖尿病患者にビルダグリプチンと併用投与した場合の有効性および安全性が確認されたことから、新たな効能または効果として「2型糖尿病」の承認が取得された。 現在、国内で用いられる経口血糖降下薬にはDPP-4阻害薬、SU薬、チアゾリジン薬、ビグアナイド薬、グリニド、α-GIの6種類があり、いずれの薬剤も糖尿病治療の第一選択薬として使用可能だ。しかし、慢性の進行性疾患である2型糖尿病では、1種類の経口血糖降下薬の服薬によりいったんは良好な血糖コントロールが得られても、次第に血糖コントロールができなくなる場合があり、そのような場合には、作用機序の異なる薬剤を追加する「併用療法」が実施される。 併用薬の条件などが付かない「2型糖尿病」の適応を取得したのは、既存のDPP-4阻害薬を含む経口血糖降下薬ではビルダグリプチンがはじめてとなった。 エクア錠50mgの製品概要製品名 | エクア錠50mg |
一般名 | ビルダグリプチン |
効能・効果 |
(取り消し線部は2010年の承認取得時の効能又は効果) 2型糖尿病 (1)食事療法、運動療法のみ (2)食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用 |
用法・用量 | 通常、成人には、ビルダグリプチンとして50mgを1日2回朝、夕に経口投与する。 なお、患者の状態に応じて50mgを1日1回朝に投与することができる。 |
承認日 | 2010年1月20日 |
発売日 | 2010年4月16日 |
一部変更承認取得日 | 2013年2月28日 |
薬価 | エクア錠50mg:97.50円 |
製造販売 | ノバルティス ファーマ(株) |
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