開発中の基礎インスリンの第2相臨床試験データ 第72回ADAで発表

2012.06.25
 イーライリリー・アンド・カンパニーとベーリンガーインゲルハイムは、開発中の新規基礎インスリンアナログLY2605541に関する2件の第2相臨床試験結果を、2012年6月にフィラデルフィアで開催された第72回米国糖尿病学会(ADA)の学術セッションで発表した。

 1型糖尿病患者を対象とした試験では、LY2605541がインスリン・グラルギンと比べて血糖コントロール(血糖値低下)をより改善することが示された。2型糖尿病患者を対象とした試験では、LY2605541治療群とインスリン・グラルギン治療群は、主要評価項目において同等の血糖コントロールの改善を示した。

 LY2605541による治療を受けた成人1型糖尿病患者は、グラルギンによる治療を受けた患者よりも、8週後の血糖コントロールが良好だった。1日平均の血糖値(自己測定値)は、LY2605541治療群はグラルギン治療群より平均値において-10mg/dLと有意に低くかった。HbA1cは、LY2605541治療群がベースラインから-0.6%、グラルギン治療群がベースラインから-0.4%と、グラルギン治療群に対して有意な低下が示された。さらに、LY2605541治療群はグラルギン治療群と比較して、追加インスリンの投与量が統計的に有意に24%低下した。

 また、LY260554による治療を受けた2型糖尿病患者においては、12週間の自己測定による空腹時(朝食前)血糖値の平均値の低下およびHbA1cの低下において、グラルギン治療群と同等の効果が示された。

日本イーライリリー
ベーリンガーインゲルハイム

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