運動療法の指導を受けている患者は半数 糖尿病ネットワーク調査
2012.05.24
糖尿病患者の9割近くは運動療法を実践している一方で、医療スタッフが考える糖尿病患者の運動に適したタイミングは昼食後、朝食後、昼間であることが、糖尿病ネットワークの調査でわかった。
調査は、糖尿病ネットワークがメールマガジン受診者を対象に4月10日から23日まで、インターネットで実施。合計471件の有効回答が得られた。
運動時に脈拍測定を行っている割合は15%未満
運動には、直接カロリーを消費して、血糖を下げる効果がある。また、筋肉を鍛えることで糖の取り込みを良くし、続けると血糖コントロールが良くなる。 調査によると、糖尿病患者の9割近くは運動療法を実践している。うち、医師や医療スタッフから運動の指導を受けたと認識している割合はほぼ半数だった。受けている運動指導の内容は「ウォーキング」(85%)、「日常の生活活動量の増加」(18%)、「ストレッチ(柔軟体操)」(17%)、「サイクリング」(11%)など。 運動療法では、個々の患者に会った運動強度を選ぶことが大切となる。運動療法で勧められる運動強度は最大酸素摂取量の半分前後で、運動時の脈拍数によってその程度を判定する。 「運動の強さは、運動時の脈拍数(心拍数)を目安に行うと、安全かつ効果的に運動を実施できることを知っていますか?」という質問に対し、患者の75%が「認識している」と答えたが、実際に測定しているのは15%未満にとどまった。 運動療法に役立つ機器などを利用している割合は58%。使用している機器は「歩数計」が88%、「活動量計」が14%、「スマートフォンのアプリ」が9%だった。 運動時に心がけていることとして、「体重増加を防ぐために運動をしている」、「低血糖が心配なので食後に運動している」、「冬は寒いので運動できないのが悩み」、「仕事の都合で時間をとれない、終業時間がもっと早かったら時間を増やせると思う」、「(医療機関側で)運動指導の人材が不足しているのではないか」という意見があった。Q 運動療法に役立つ機器などを運動に活用していますか?
Q 糖尿病患者さんの目安となる運動強度は何を用いていますか?(複数回答)
[dm-rg.net / 日本医療・健康情報研究所]