【薬事工業生産動態】 糖尿病用剤の生産額は12%増の1597億円

2010.03.16
 厚生労働省がまとめた薬事工業生産動態統計年報で、2008年の医薬品国内生産額は6兆6201億円で、対前年比で2.6%増えたことが分かった。

 国内生産を用途別にみると、医療用医薬品が2.8%増の5兆9928億円で、全体の9割を占める。生産金額の多い薬効分類で比較的高い伸びを示し、生産金額がもっとも多い「血圧降下剤」は9.0%増、「糖尿病用剤」は12.1%増、「解熱消炎鎮痛剤」は13.7%増だった。

 「血圧降下剤」の生産額は6480億円で、医療用全体の1割を占める(9.8%)。「糖尿病用剤」は1597億円。血圧降下剤は、糖尿病用剤が含まれる「他に分類されない代謝性医薬品」の1.7倍の生産量となっている。また、医療機器の国内生産額は同0.5%増の1兆6924億円だった。

薬効中分類別の生産額

 薬効中分類生産金額(対前年増減)
(1)血圧降下剤6480億円(9.0%増)
(2) 他に分類されない代謝性医薬品3898億円(2.4%増)
(3) 消化性潰瘍用剤3694億円(2.9%増)
(4) 血管拡張剤3116億円(5.1%減)
(5) その他の血液・体液用薬2660億円(8.6%増)
(6) 高脂血症用剤2658億円(1.1%増)
(7) 鎮痛,鎮痒,収斂,消炎剤2588億円(5.7%増)
(8) その他のアレルギー用薬2292億円(6.8%増)
(9) 血液製剤類1889億円(1.4%減)
(10)眼科用剤1753億円(3.0%増)

主要薬効大分類別の生産額
「循環器官用薬」がもっとも高く21.7%を占める。

 薬効大分類生産金額(対前年増減)
(1)循環器官用薬1兆4370億円(前年比3.6%増)
(2)その他の代謝性医薬品6489億円(5.0%増)
(3)中枢神経系用薬6206億円(6.1%増)
(4)消化器官用薬5825億円(1.3%増)
(5)血液・体液用薬4077億円(9.6%増)
(6)外皮用薬3657億円(4.0%増)
(7)生物学的製剤2766億円(1.8%増)
(8)抗生物質製剤2683億円(9.4%減)
(9)アレルギー用薬2445億円(6.7%増)
(10)ビタミン剤2136億円(0.8%増)

 一方で、一般用医薬品は減少が続いていたが、2008年は増加に転じ0.9%増の5984億円となった。配置用家庭薬は7.2%減の289億円。また、医薬品の輸入は8.8%増の1兆8594億円、輸出は12.9%増の1626億円となり、国内生産と輸入を合わせた国内向けの出荷総額は、8兆1800億円だった。

平成20年薬事工業生産動態統計年報の概要(厚生労働省)

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