後発医薬品への調剤現場の対応:要望する患者が増加
2009.12.28
沢井製薬は、後発医薬品(ジェネリック医薬品)に対する病院・保険薬局薬剤師や患者の意識について調査した。医師や薬剤師から後発薬を勧められる患者が増加している一方で、薬剤師の側でも負担額が大きく変わる場合には後発薬を勧める割合が微増している。
特に病院・診療所で患者からの要望を受け後発薬を採用する傾向が高まっている。後発薬採用について「患者の判断に任せる」が前回の17.9%から32.6%に増えた一方で、「これまで通りの薬を調剤する」は前回の25.7%から17.7%に減少した。理由として患者からの要望が増えたことが挙げられる。「患者から処方依頼された経験」は前回の75.7%から82.0%に増えた。
また、「後発薬を今後もっと普及すべき」と考える薬剤師は全体の58.3%で、理由としては「国の医療費節減のため」(75.4%)、「患者の自己負担額軽減のため」(72.6%)が多かった。今後、後発薬普及に向けて必要なこととしては、「安定供給」(52.7%)、「地域連携体制」(52.7%)、「品質向上」(48.3%)が上位に挙げられた。
ただし、後発品の処方・調剤について「自ら頼んだことはないが、医師・薬剤師から処方・調剤を勧められたことがある」と回答した患者も増加した。前回調査で17.5%だったのに対し、今回調査では21.0%だった。ジェネリック医薬品の認知経路については「病院・薬局のポスター」(48.2%)が多かった。処方せん様式の変更を知っていた患者(83人)の認知経路は、「薬剤師」(38.6%)がもっとも多く、次いで「テレビ番組」(31.3%)、「医師」(24.1%)の順。前回調査と比べて、医師からの認知が大幅に増えた。
調査は10月にインターネットで実施。対象となったのは全国の薬剤師300人と、過去3カ月以内に処方・調剤された患者400人。
沢井製薬(株)
薬剤師の8割は「患者から処方依頼」
調査によると、後発薬への変更が可能な処方せんを応需した際の、薬剤師の患者への対応としてもっとも多かったのは、「患者さんから尋ねられたら説明する」(51.7%)。実際の後発薬への変更については、「患者から尋ねられたら説明し選んでもらう」(44.7%)が多かった。「変更することで負担額が大きく減るものは後発薬を勧める」(27.7%)は、前回調査の22.0%から微増した。特に病院・診療所で患者からの要望を受け後発薬を採用する傾向が高まっている。後発薬採用について「患者の判断に任せる」が前回の17.9%から32.6%に増えた一方で、「これまで通りの薬を調剤する」は前回の25.7%から17.7%に減少した。理由として患者からの要望が増えたことが挙げられる。「患者から処方依頼された経験」は前回の75.7%から82.0%に増えた。
また、「後発薬を今後もっと普及すべき」と考える薬剤師は全体の58.3%で、理由としては「国の医療費節減のため」(75.4%)、「患者の自己負担額軽減のため」(72.6%)が多かった。今後、後発薬普及に向けて必要なこととしては、「安定供給」(52.7%)、「地域連携体制」(52.7%)、「品質向上」(48.3%)が上位に挙げられた。
患者の6割弱は「後発品勧められたことない」
後発品の処方・調剤について、患者の 57.8%が「自ら頼んだこともないし、医師・薬剤師から勧められたこともない」と回答した。また、後発品の処方依頼をしたことのない患者(315人)に理由を尋ねたところ、「医師や薬剤師から、特に何も言われないから」の45.7%がもっとも多かった(複数回答)。ただし、後発品の処方・調剤について「自ら頼んだことはないが、医師・薬剤師から処方・調剤を勧められたことがある」と回答した患者も増加した。前回調査で17.5%だったのに対し、今回調査では21.0%だった。ジェネリック医薬品の認知経路については「病院・薬局のポスター」(48.2%)が多かった。処方せん様式の変更を知っていた患者(83人)の認知経路は、「薬剤師」(38.6%)がもっとも多く、次いで「テレビ番組」(31.3%)、「医師」(24.1%)の順。前回調査と比べて、医師からの認知が大幅に増えた。
調査は10月にインターネットで実施。対象となったのは全国の薬剤師300人と、過去3カ月以内に処方・調剤された患者400人。
沢井製薬(株)
[dm-rg.net / 日本医療・健康情報研究所]