グリコアルブミン測定試薬「ルシカGA-L2」発売 グリコアルブミンの標準化に対応
グリコアルブミンの標準化に対応し、JCCRM611-1が基準物質に設定されている。
測定値の正確性はさらに向上し、従来の「ルシカGA-L」測定値とも良好に相関を得られている。
グリコアルブミンの標準化に対応 「ルシカGA-L2」への置き換えを推進
同社は糖尿病の血糖コントロールに有用なマーカーとしてグリコアルブミンに着目し、同社オリジナルの酵素を用いて自動分析装置用測定試薬として「ルシカGA-L」を開発し、国内外で展開している。日本では2002年に承認を取得し、その後、中国・韓国・台湾・欧州で販売パートナーが承認を取得し、米国でも2017年10月に認可を取得し販売している。
グリコアルブミン(GA)は、血糖コントロール状態を把握するための指標のひとつであり、過去約2週間の平均血糖状態を反映する。治療効果の確認や、他の血糖管理指標と血糖値が乖離する場合に使用され、糖尿病透析患者でのGAの有用性なども報告されている。
国内外でグリコアルブミンの測定は増加している。その一方で、日本臨床化学会の糖尿病関連指標専門委員会は、「JCCRM611-1」を標準物質としたグリコアルブミンの標準化を進めている。
JCCRM611-1は、グリコアルブミン測定用として、グリコアルブミン値(mmol/mol)を確定した標準物質であり、日常検査法による血清(血漿)中のグリコアルブミンを測定する際の標準として用いるもの。
「ルシカGA-L2」は、この標準化対応のため、JCCRM611-1が基準物質に設定され、開発された。測定値の正確性はさらに向上し、同社試験では従来の「ルシカGA-L」測定値とも良好な相関を得られることが示された。
同社は今後、「ルシカGA-L」から「ルシカGA-L2」への置き換えを推進し、測定法の国際標準化に対応していくとしている。
「ルシカGA-L2が国内ならびに海外でのグリコアルブミン測定試薬の標準化に寄与することで、グリコアルブミン測定が普及し、糖尿病の治療に貢献できるものと期待しています」と、同社では述べている。
なお、「ルシカGA-L2」は、積水メディカル、富士フイルム和光純薬、ミナリスメディカルを通じて販売される。
グリコアルブミン(ルシカGA-L2)(旭化成ファーマ 診断薬製品部)
販売名 | ルシカGA-L2(試薬構成:GA R-1, GA R-2, ALB R-1, ALB R-2) GA-L2キャリブレーターL, H GA-L2管理試料L, H |
測定原理 | GA試薬:酵素法、ALB試薬:改良BCP法 |
保険点数 | 55点(令和2年 厚生労働省告示第57号) |
認証番号 | 303AAEZX00025000 |
製造販売元 | 旭化成ファーマ株式会社 |
販売元 | 積水メディカル株式会社、富士フイルム和光純薬株式会社、ミナリスメディカル株式会社 |