日本糖尿病協会の清野理事長が米国内分泌学会桂冠賞などを受賞

2013.11.11
 米国内分泌学会桂冠賞を含む3つの賞を、日本糖尿病協会の清野裕理事長(関西電力病院 院長)が受賞した。長年にわたるインクレチンに関する研究と国内外の糖尿病領域における活動と功績が評価された。

 米国内分泌学会(The Endocrine Society)は1916年に創立され、100ヵ国以上の約1万6,000人の内分泌分野の医学研究者が参加している。毎年、内分泌領域における研究、教育で優れた業績をあげた研究者に対し桂冠賞を授与し顕彰している。清野理事長は今回、国際分野の功労者に贈られる「International Excellence in Endocrinology Award」を受賞した。日本はもとよりアジア地域でも初の快挙だ。表彰式は2014年6月に米国内分泌学会開催時に行われる予定。

 清野理事長は、インクレチン生理機能の解明と膵島細胞生物学の研究で重要な業績を挙げており、糖尿病患者の診療や療養指導の分野で、日本やアジア地域での先駆者として認識されている。日本糖尿病学会などの重要な役職を歴任し、日本糖尿病協会の理事長などを務めているのに加え、アジア糖尿病学会の創設、英文学術誌の創刊、患者団体の発展などにも寄与した。アジア、欧州、北米の糖尿病・内分泌分野の研究者の交流・連携を促進した功績も評価された。

 同理事長は、日本医師会が選定する平成25年度「日本医師会医学賞」も受賞した。「インクレチン生理機能の解明と日本人糖尿病におけるその意義」をテーマとする研究が主な受賞理由。インクレチン研究の草分けとしての業績に加え、日本人の2型糖尿病の特性の解明・提唱など、臨床研究分野で高い評価を受けていることが受賞の理由だ。

 同理事長は、IDF-WPR(国際糖尿病連合 西太平洋地区)議長やAASD(アジア糖尿病学会)理事長といった国際的な活動に加え、日本糖尿病協会や日本糖尿病学会、日本糖尿病病態栄養学会など、国内関連団体で重要な役職につき、日本の糖尿病研究、療養指導、啓発活動等のけん引役として活躍している。清野理事長が筆頭者となった論文「インクレチン:生理学、病態生理学、そして臨床医学への展開」は、第50回ベルツ賞1等賞も受賞している。

公益社団法人日本糖尿病協会

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