「糖尿病標準診療マニュアル」最新版を公開 国立国際医療研究センター

2013.04.01
 一般診療所において役立ててもらうことを目的とした「糖尿病標準診療マニュアル」の最新版が策定され、4月1日よりインターネットでの公開が開始された。

 国立国際医療研究センター病院は、糖尿病戦略等研究事業の一環として、糖尿病診療に関するエビデンスを一義的に重視してそれに立脚した一般診療所・クリニック向けの「糖尿病診療マニュアル」第7版を作成した。

 その特長は、(1)ガイドラインを実用化するために、検査の頻度や選択薬剤の優先度を明記、(2)専門医・拠点病院への紹介の適応とタイミングを記載、(3)診療効果の確実性と安全性を重視、(4)インターネットでの一般公開、(5)約半年ごとの改訂など。

 ガイドラインには、糖尿病の専門医でない医師でも糖尿病の診断と適切な治療ができるよう、医療現場での具体的な取り組み方法が記されている。実践的なマニュアルを活用することで、患者はどこの診療所やクリニックを受診しても、標準的な糖尿病の治療を受けることができるようになる。

第7版(2012年10月発行)からの主な変更点

(1)HbA1c表記法
2013年4月1日から健診を含む日常診療でのHbA1c表記が、NGSP値とJDS値の併記から、NGSP値の単独表記に替わる。これを受けてJDS値が削除された。

(2)治療目標値
HbA1c(NGSP)の目標値が「6.9%未満」から「7.0%未満」に変更された(簡明にするため)。

(3)メトホルミン
メトホルミンの「ヨード系造影剤使用時・全身手術時の投与注意」が、添付文書を参考に変更された。

(4)DPP-4阻害薬
・処方例として、現時点での他血糖降下薬との併用認可数を考慮して、「ビルダグリブチン」が追記された(2013年3月14日付け)。
・併用認可薬の表が追記された。
・副作用として急性膵炎が追記された。

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