日本発の新たなDPP-4阻害薬「スイニー錠」 24時間血糖コントロール
2012.11.30
三和化学研究所と興和は、DPP-4阻害薬「スイニー錠100mg(一般名:アナグリプチン)」を11月30日に発売した。「スイニー錠」は、三和化学研究所が創製し、三和化学研究所と興和が共同開発した国産のDPP-4阻害薬。
「スイニー錠」は、GLP-1を分解する酵素であるDPP-4の働きを阻害する選択的DPP-4阻害薬。GLP-1は、食事の摂取により消化管から分泌され、インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制するホルモン。 「スイニー錠」の主な特性は以下の通り――
(1)1日2回の服薬により、GLP-1の作用を高めることで24時間にわたる血糖低下作用を有す。
(2)単独での使用に加え、α-グルコシダーゼ阻害剤、ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、チアソリジン系薬剤との併用が可能。
(3)DPP-4に対して高い選択性を有す。DPP-4に類似する酵素(DPP-8、DPP-9など)を阻害することな<、選択的にDPP-4を阻害する。 なお、新発売後は、「スイニー錠100mg」の同―販売名で、三和化学研究所と興和創薬が共同販売を行う。
三和化学は、糖尿病食後過血糖改善剤「セイブル錠」を中心に糖尿病と糖尿病周辺領域を重点領域に展開しており、同領域の製品拡充となる。
興和は、高コレステロール血症治療剤「リバロ錠」、血圧降下剤(ARB:アンジオテンシンII受容体桔抗薬)「オルメテック錠」とともに、高血糖・脂質異常症・高血圧を原因とするメタボリックシンドロームに対応する製品を整えたかたちとなる。 〔製品概要〕
製品名 | スイニー錠100mg |
2型糖尿病 ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。 (1)食事療法、運動療法のみ (2)食事療法、運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害剤を使用 (3)食事療法、運動療法に加えてビグアナイド系薬剤を使用 (4)食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用 (5)食事療法、運動療法に加えてチアソリジン系薬剤を使用 | |
通常、成人にはアナグリプチンとして1回100mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を200mgまで増量することができる。 | |
薬価 | 1錠83.00円 |
2012年9月28日 | |
2012年11月22日 | |
発売日 | 2012年11月30日 |
(株)三和化学研究所 | |
発売元 | 興和(株) |
販売元 | 興和創薬(株) |
興和
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]