糖尿病患者への高血圧治療薬「ラジレス」とACE阻害薬またはARBの併用禁忌へ PMDA

　医薬品医療機器総合機構（PMDA）は5日、高血圧治療薬「ラジレス」（一般名：アリスキレン）の添付文書改訂を指示し、糖尿病患者における同剤とアンジオテンシン変換酵素阻害薬（ACE阻害薬）、または、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬（ARB）との併用を禁忌とすることを発表した。

　また、腎機能障害のある患者においては慎重投与とし、腎機能障害のある患者（eGFR：60mL/min/1.73m2未満）へのACE阻害薬、または、ARBとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、避けることとした。

　同剤とACE阻害薬またはARBの併用に関しては、欧州では今年2月に糖尿病患者および中等症から重症の腎機能障害患者に対して禁忌とされていた。さらに、4月には米国で、糖尿病患者に対して併用禁忌となっていた。

　PMDAは改訂の理由として、「臨床試験（ALTITUDE）の中間解析結果に関し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した」としている。

アリスキレンフマル酸塩の「使用上の注意」の改訂について（6月5日　PMDA）
高血圧症治療薬「ラジレス®錠150mg」の添付文書改訂（禁忌、重要な基本的注意）について（ノバルティス ファーマ　6月5日プレスリリース）

関連情報
糖尿病患者への「ラジレス錠」とACE阻害薬／ARB併用　欧州で禁忌に（2012年02月23日）
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