次世代インスリン「超持効型インスリン デグルデク」 欧米で承認申請
2011.10.06
ノボ ノルディスク社は、欧州医薬品庁と米国食品医薬品局にそれぞれ9月、超持効型インスリン デグルデクと、超持効型インスリン デグルデクと超速効型インスリン アスパルトとの配合剤であるデグルデクプラスの2剤の販売承認申請を行ったと発表した。両剤は1型・2型糖尿病の治療用に開発された。
今回の申請は1万人以上の1型・2型糖尿病患者を対象に行った「BEGIN」「BOOST」という臨床第3相試験プログラムの結果にもとづいたもの。
デグルデク(一般名:インスリン デグルデク)はノボ ノルディスクが開発している超持効型インスリン アナログ。皮下に注入されるとすぐに可溶性のマルチヘキサマーを形成し、持続的かつ緩徐に血中に吸収され、血糖値の変動を最小限に抑えながら、効果的に空腹時血糖値を低下させる。
デグルデクプラス(一般名:インスリン デグルデク/インスリン アスパルト)は超持効型インスリン デグルデクとインスリン アスパルトとの配合剤。懸濁操作が不要なインスリンの配合剤としては初めてかつ唯一の製剤となり、空腹時および食後血糖値の両方を改善する。
デグルデクは、優れた血糖降下作用を示しながら、インスリン グラルギンに比べて一貫して低血糖の発現頻度が有意に低く、特に夜間低血糖の発現頻度が有意に低いことが示された。
また1日1回投与のデグルデクは、患者のニーズで投与時間が日によって異なっても、血糖コントロールを悪化させることなく、安全性を保つことも示された。
両プログラムは、インスリン療法の領域でこれまでに実施された試験の中で最大規模の臨床試験プログラムで、約1万人の1型・2型糖尿病患者を対象としている。日本を含む各国で行われ、2010年に終了した。
ノボ ノルディスク ファーマ
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]