「インスリン注射器の取扱い時の注意について」 PMDA医療安全情報

2011.04.25
 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は4月22日、医療関係者向け医療安全情報「インスリン注射器の取扱い時の注意について」を公表した。

 これまでにインスリンのバイアル製剤を、主に輸液に混注し投与した際に、(1)インスリンの単位換算を誤った、(2)インスリン注射器と他の注射器を取り違えた、(3)インスリン注射器の種類を誤った事例がそれぞれ報告された。

 安全使用のために下記のポイントを示し注意を呼びかけている。

1
インスリンの単位換算を誤っていないか確認する
[事例]
 インスリン0.1mLを輸液に混注するよう指示されていたが、0.1mLを1単位だと思い込み混注し高血糖となった
[安全使用のためのポイント]
 インスリン注射液は、1mLが100単位。準備の際、インスリンの指示単位が何mLに相当するか必ず確認する。
※インスリン単位換算
  1単位 ←→ 0.01mL
  10単位 ←→ 0.1mL
  100単位 ←→ 1mL
2
インスリン注射器と他の注射器を取り違えないよう注意する
[事例]
 インスリン4単位の投与の際に、4単位は0.4mLだと思い込み、ツベルクリン用の注射器で0.4mL(40単位)を投与し低血糖となった。
[安全使用のためのポイント]
 インスリンの準備には、必ずインスリン注射器を使用する。
※インスリン注射器には、必ず「単位」または「UNITS」の表示があるが、ツベルクリン用の注射器や一般の汎用注射器では、その表示はない。
3
インスリン注射器の種類(サイズ)を確認する
[事例]
 1日30単位の指示のため1本30単位のインスリン注射器で上限まではかり、連日混注していた。その日は、1本50単位のインスリン注射器を誤ってとり、いつも通り上限まではかり混注してしまった。
[安全使用のためのポイント]
 インスリン注射器には、単位の異なる複数の種類がある。複数種類を取扱っている場合は、取り違えを起こさないよう採用種類の見直しなどを行う。
※インスリン注射器は「1本30単位」、「1本50単位」、「1本100単位」では、それぞれサイズが異なる。

医薬品医療機器総合機構 PMDA医療安全情報 No.23(2011年4月)

糖尿病・内分泌プラクティスWeb 糖尿病・内分泌医療の臨床現場をリードする電子ジャーナル

脂質異常症の食事療法のエビデンスと指導 高TG血症に対する治療介入を実践 見逃してはいけない家族性高コレステロール血症
SGLT2阻害薬を高齢者でどう使う 週1回インスリン製剤がもたらす変革 高齢1型糖尿病の治療 糖尿病治療と認知症予防 高齢者糖尿病のオンライン診療 高齢者糖尿病の支援サービス
GLP-1受容体作動薬の種類と使い分け インスリンの種類と使い方 糖尿病の経口薬で最低限注意するポイント 血糖推移をみる際のポイント~薬剤選択にどう生かすか~ 糖尿病関連デジタルデバイスの使い方 1型糖尿病の治療選択肢(インスリンポンプ・CGMなど) 二次性高血圧 低ナトリウム血症 妊娠中の甲状腺疾患 ステロイド薬の使い分け 下垂体機能検査
NAFLD/NASH 糖尿病と歯周病 肥満の外科治療-減量・代謝改善手術- 骨粗鬆症治療薬 脂質異常症の治療-コレステロール低下薬 がんと糖尿病 クッシング症候群 甲状腺結節 原発性アルドステロン症 FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症 褐色細胞腫

医薬品・医療機器・検査機器

糖尿病診療・療養指導で使用される製品を一覧で掲載。情報収集・整理にお役立てください。

一覧はこちら

最新ニュース記事

よく読まれている記事

関連情報・資料