糖尿病性腎症の病期分類を改訂 糖尿病性腎症合同委員会
2014.01.15
日本糖尿病学会・日本腎臓学会による糖尿病性腎症合同委員会は1月10日に、「糖尿病性腎症病期分類」を改訂したことをそれぞれの学会サイトで発表した。慢性腎臓病(CKD)の概念やCKD重症度分類が普及していることを受けて改訂した。病期分類に用いる糸球体濾過量(GFR)の推算糸球体濾過量(eGFR)への変更や、3期を前期と後期で区分しないなどの変更を行った。
・ 病期分類自体は現行の1~5期の病期分類を踏襲した。しかし、現行の3期のA(顕性腎症前期)とB(同後期)を区分せず、3期(顕性腎症期)として表記することになった。
・ 病期分類に用いる際のGFRはeGFRに変更した。
・ 腎不全の判定は、尿アルブミン値の程度にかかわらず、GFR 30 mL/分/1.73m²未満とした。
・ いずれの病期においても鑑別診断の重要性が強調した。
例えば、微量アルブミン尿を認めた症例では、糖尿病性腎症早期診断基準に従って鑑別診断を行った上で、早期腎症と診断する。また、第2期(早期腎症期)だと、微量アルブミン尿が認められた症例では糖尿病性腎症早期診断基準に従って鑑別診断を行った上で診断するよう求めている。
CKDの概念やCKD重症度分類が普及していることを考慮し、GFR区分およびアルブミン尿区分を設けた「糖尿病性腎症病期分類(改訂)とCKD重症度分類との関係」が新たに作成された。
例えば、微量アルブミン尿を認めた症例では、糖尿病性腎症早期診断基準に従って鑑別診断を行った上で、早期腎症と診断する。また、第2期(早期腎症期)だと、微量アルブミン尿が認められた症例では糖尿病性腎症早期診断基準に従って鑑別診断を行った上で診断するよう求めている。
日本腎臓学会
[Terahata / 日本医療・健康情報研究所]