オピニオンリーダーによる糖尿病ガイダンス

1. ネットワーク時代の
新しい糖尿病医療情報紙の誕生

池田義雄 先生(糖尿病治療研究会代表幹事)

池田義雄 先生

初出:医療スタッフのための『糖尿病情報BOX&Net.』No. 1(2004年7月1日号)

 今やインターネットは誰にとっても非常に身近な存在です。そして糖尿病医療に関連した情報の収集にもこの手段は年ごとにその有用性を増しています。また、糖尿病医療の進歩とこれに関連した情報の多さには目をみはらされるものがあります。このような世界に身を置くものにとって新しい情報の入手ルートの確保と、学習のための手段としてのインターネットの活用は今や欠かすことのできないものとなっています。

 インターネットの特徴は、自分の都合のいい時間に、最新の情報が、また専門的な詳しい情報や関連情報が海外情報も含め、居ながらにして入手できることにありますが、この一方で、従来からの印刷物による情報入手もおろそかにできません。誰もが特別な機器を必要とすることなく手軽に手にとって読める点や情報の一覧性、そして持ち運びが容易な点などで優れています。

ネットと紙メディアのリンク

 今回創刊されたこの「糖尿病情報BOX&Net.」は、医療情報を入手するにあたって、インターネットと印刷物のそれぞれの利点を生かした新しい時代の医療情報ニュースレターとなっています。既に多くの糖尿病関連のホームページが開設されておりますが、糖尿病ネットワークはその中でも最もメジャーなサイトの一つとして認知され、多くの医療スタッフと糖尿病患者さんをはじめ、教育、報道、出版など多くの方々に利用されております。

 毎月100万を超えるアクセス(ページビュー)とともに、医療スタッフ向けと、糖尿病患者さん向けの2種類のメールマガジンが毎月2回、約1万2,000人の登録者(登録無料)に向けて配信されています。「糖尿病情報BOX&Net.」は、この糖尿病ネットワーク内に蓄積された情報と、新たに取材・収集した情報の中から、糖尿病医療スタッフに有益なものを選んで編集されています。これの最大の特徴は、ネットと印刷メディアをリンクさせている点にあり、全く新しいタイプのニュースレターになっています。

最新情報の検索と入手

 「糖尿病情報BOX&Net.」には紙面の都合上掲載できる情報量は限られています。紙面上では、できるだけ多くの情報項目を情報の有益性を損なわない範囲でダイジェストしたものを掲載しています。そこで、それぞれの詳細情報、関連情報をもっと詳しくご覧になりたいときには、糖尿病ネットワークの該当コーナーを開いて見ていただくとともに、さらに詳しいデータ、情報が知りたいときはそこからリンクしている関連団体や厚生労働省などの該当サイトで情報入手することができるようになっています。

 ネットの双方向性を生かし、糖尿病ネットワーク上に登録している糖尿病患者さん(約7,000人)と医療スタッフ(約5,000人)にアンケートを実施し、その結果を本紙上とネットの双方に発表するなど、新しい試みも実施してまいります。緊急性の高い情報は、糖尿病ネットワーク上に緊急告知するほか、さらに重要性が高い内容のものについては、登録者に臨時配信でもお知らせいたします。

ネット時代の糖尿病医療情報の入手手段として

 糖尿病治療研究会は、1980年にスタートし、正しい糖尿病治療の確立と普及を目的に、医療スタッフのための「プラクティス」(医歯薬出版(株))の創刊などさまざまな事業を行ってまいりました。糖尿病医療の発展とインターネットの普及といった環境変化のなかで、このような新しいタイプのニュースレターが誕生するにあたり、糖尿病治療研究会としては、進歩を続ける糖尿病医療の世界に働くスタッフにとって、医療情報の入手や学習のための手段として有益なものになるという考えに立ってこのニュースレターの発行に「監修・企画協力」という形で協力することにいたしました。

 医療スタッフの皆様が、このニュースレターの趣旨をよく理解され、上手に活用することにより、日々の診療にお役立ていただければ幸いです。

※記事内容、プロフィール等は発行当時のものです。ご留意ください。

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