SGLT2阻害薬「フォシーガ」が慢性腎臓病(CKD)治療薬としての効能・効果の追加を申請

 アストラゼネカは12月14日、SGLT2阻害約「フォシーガ」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について、慢性腎臓病(CKD)に対する効能・効果の承認事項一部変更の承認申請を行ったと発表した。
日本人を含む2型糖尿病合併の有無を問わない慢性腎臓病患者を対象とした第3相DAPA-CKD試験の結果にもとづき
 今回の申請は、第3相DAPA-CKD試験の結果にもとづいたもので、同試験は、日本人を含む、2型糖尿病合併の有無を問わない慢性腎臓病患者を対象とした、SGLT2阻害薬でははじめての腎アウトカム試験だ。

 同試験で「フォシーガ」は、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、末期腎不全への進行、心血管死、腎不全による死亡)のいずれかの発生による主要複合評価項目の発現リスクを39%低下させた(p<0.0001)。試験の結果は2020年8月に発表され、The New England Journal of Medicineに掲載された。

 慢性腎臓病は、早期の診断および治療により、その進行を抑制することが重要ですが、現在国内で慢性腎臓病を効能・効果として有する薬剤はない。

 なお、2020年12月の時点で、「フォシーガ」の慢性腎臓病としての効能・効果が承認された国および地域はない。現在、日本で承認されている「フォシーガ」の効能・効果は次の通り。
・ 2型糖尿病
・ 1型糖尿病
・ 慢性心不全 ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。

 なお、DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらない、4,304例の慢性腎臓病患者(eGFR25以上75未満、かつ、アルブミン尿の増加が確認された患者)を対象とした、国際多施設共同無作為化二重盲検比較試験で、日本を含む21ヵ国で実施された。

 同試験では、「フォシーガ」10mg1日1回を慢性腎臓病の標準治療に追加投与し、有効性と安全性をプラセボと比較検討した。主要複合評価項目は、慢性腎臓病患者における腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、末期腎不全への進行、心血管死、腎不全による死亡)のいずれかの発生と定義された。副次的複合評価項目は、腎機能の悪化(eGFRの50%以上の持続的低下、末期腎不全への進行、腎不全による死亡のいずれかの発生)、心血管死または心不全による入院、全死亡のいずれかの発生と定義された。

 「フォシーガ」はプラセボと比較して全死亡のリスクを有意に31%低下する(絶対リスク減少 = 2.1%、p=0.0035)など、全ての副次的評価項目を達成した。

 同試験は当初の想定を上回る結果が出たため、独立データモニタリング委員会の勧告に従い、早期に終了したことを2020年3月に発表している。また、米国では、同試験の結果にもとづき、ブレークスルーセラピーの指定を受けたことを2020年10月に発表している。

Dapagliflozin in Patients with Chronic Kidney Disease(The New England Journal of Medicine 2020年10月8日)
フォシーガ錠5mg フォシーガ錠10mg 添付文書 (医薬品医療機器総合機構)
アストラゼネカ

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[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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