SGLT2阻害薬「ジャディアンス錠」 慢性心不全に対する適応拡大の国内承認を申請 第3相試験EMPEROR-Reduced試験にもとづき

 日本ベーリンガーインゲルハイムと日本イーライリリーは、日本ベーリンガーインゲルハイムが、SGLT2阻害薬「ジャディアンス錠」(一般名:エンパグリフロジン)について、慢性心不全に対する適応拡大の製造販売承認事項一部変更承認申請を厚生労働省へ行ったと発表した。
心不全患者で、心血管死または心不全による入院の相対リスクなどを低下 eGFR低下も遅らせる
 この申請は、国際共同第3相試験EMPEROR-Reduced試験の結果にもとづくもの。同試験では、糖尿病合併の有無を問わない左室駆出率が低下した心不全患者で、エンパグリフロジンは心血管死または心不全による入院の相対リスクを25%、心不全による入院の初発および再発の相対リスクを30%低下させ、腎機能の指標であるeGFRの低下を遅らせた。

 また、追加の探索的な解析により、エンパグリフロジンの投与は、末期腎不全や重篤な腎機能低下などから成る腎複合評価項目の相対リスクを50%低下させたことが明らかになった。

 さらに、EMPEROR-Reduced試験におけるエンパグリフロジンの安全性プロファイルは、これまでに確立されたエンパグリフロジンの安全性プロファイルと同様だった。

* 探索的な腎複合評価項目には、慢性的な透析や腎移植、eGFRの40%以上の持続的低下(CKD-EPI)、eGFR 15mL/分/1.73m²未満への持続的低下(ベースラインのeGFRが30 mL/分/1.73m²以上の患者)、またはeGFR 10mL/分/1.73m²未満への持続的低下(ベースラインのeGFRが30mL/分/1.73m²未満の患者)が含まれる。

 EMPEROR慢性心不全試験の臨床試験プログラムは、現在心不全の標準治療を受けている2型糖尿病合併または非合併の左室駆出率が保持された慢性心不全(HFpEF)患者または左室駆出率が低下した慢性心不全(HFrEF)患者を対象に、エンパグリフロジンの1日1回投与による治療をプラセボと比較検討するEMPEROR-Reduced試験とEMPEROR-Preserved試験の2つの第3相無作為化二重盲検試験で構成されている。

 なお、日本でのジャディアンス錠の効能・効果は2型糖尿病であり、2020年11月27日現在で、慢性心不全の治療薬として国内外で承認されていない。

Cardiovascular and Renal Outcomes with Empagliflozin in Heart Failure(The New England Journal of Medicine 2020年10月8日)

ベーリンガープラス(日本ベーリンガーインゲルハイム)

日本イーライリリー
[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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