2型糖尿病治療薬「メトホルミン」の後発薬を自主回収(クラスI) 管理指標を超えた発がん性物質を検出

 2型糖尿病治療薬である「メトホルミン塩酸塩」から発がん性物質が検出されたとして、東和薬品と日医工は9月16日に、それぞれ使用期限が2020〜21年のジェネリック(後発薬)製剤のうち、ロット番号が該当する製品の自主回収(クラスI)を開始した。
メトホルミンの後発薬から管理指標を超えたNDMAを検出
 シンガポール保健科学庁(HSA)が、2型糖尿病治療薬であるメトホルミン塩酸塩を含有する製剤から発がん性物質であるN‐ニトロソジメチルアミン(NDMA)が微量に検出されたと発表したのを受けて、厚生労働省は2019年12月9日に日本国内の製造販売業者に対し、メトホルミン塩酸塩を含有する製剤の分析を指示した。

 その結果、国内のメトホルミン塩酸塩の一部の製品から、管理指標(0.043ppm)を超えたNDMAが検出された。該当するのは後発医薬品メーカーである東和薬品(大阪府門真市)および日医工(富山市)の製品。両社は9月16日に自主回収(クラスI)を開始したと発表した。

 NDMAが混入した原因については調査中で、現時点で複数の可能性があるという。また、同製品の安全性に関する社内データからは、これまでに発がん性を示唆する事象は認められおらず、健康被害の報告もないという。
自主回収(クラスI)が開始されたメトホルミン塩酸塩
メトホルミン塩酸塩錠500mgMT「トーワ」(東和薬品)
※なお、同剤「錠250mg」「錠250mgMT」については管理指標を超えるロットはなかった。
統一商品コード包装形態ロット番号
155245066PTP100錠 B0193
B0224
B0317
B0397
155245080PTP500錠 B0196
B0199
B0351
B0359
B0362
B0388
155245073B300錠 B0203
B0245

メトホルミン塩酸塩錠500mgMT「日医工」(日医工)
※なお、同剤「錠250mgMT」「錠250mgMT」については管理指標を超えるロットはなかった。
統一商品コード包装形態ロット番号
376-07591-6PTP100 錠 BU01
BU02
AC01
AC02
BC02

東和薬品株式会社 くすり相談
Tel.0120-757-108(受付時間:平日9:00~17:30)

日医工株式会社 医療関係者向け問合先
Tel.0120-517-215

 回収は、回収される製品の使用によりもたらされる健康への危険性の程度により、以下のとおり3つに分類される。
クラスI:その製品の使用などが、重篤な健康被害または死亡の原因となり得る状況をいう。
クラスII:その製品の使用などが、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況またはその製品の使用などによる重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況をいう。
クラスIII:その製品の使用などが、健康被害の原因となるとはまず考えられない状況をいう。
出典:厚生労働省医薬食品局長通知「医薬品・医療機器などの回収について」(2014年11月21日)

関連情報

[Terahata]

関連ニュース

2020年09月17日
2型糖尿病治療薬「メトホルミン」の後発薬を自主回収(クラスI) 管理指標を超えた発がん性物質を検出
2020年09月17日
ジャディアンスが心不全などによる入院リスクを25%減少 2型糖尿病合併の有無を問わない左室駆出率が低下した心不全患者が対象のP3試験
2020年09月17日
【新型コロナ】製薬9社がワクチン開発では安全性を最優先すると共同声明 アストラゼネカのワクチン候補の治験は一時停止
2020年09月10日
⾼⾎圧治療薬「グアナベンズ酢酸」が肥満にともなう脂肪肝と⾼⾎糖を改善 新たな糖尿病治療薬の可能性
2020年09月09日
高濃度の乳酸を代謝するメカニズムを解明 乳酸アシドーシスの病態解明に期待 京都府立医大
2020年09月08日
【新型コロナ】感染が疑われる時は「まず、かかりつけ医に電話で相談」 10月から新たな体制に 厚労省
2020年09月08日
【新型コロナ】電子タバコを吸う若者でCOVID-19の感染リスクが5~7倍に上昇
2020年09月03日
インスリン作用による脂肪細胞の糖代謝制御の全貌を解明 2型糖尿病の治療に向けた基盤技術となる可能性
2020年09月03日
フォシーガの第3相DAPA-CKD試験の主要結果を発表 慢性腎臓病患者の生存期間を延長したはじめてのSGLT2阻害剤に 欧州心臓病学会2020
2020年09月03日
【新型コロナ】BCGワクチン接種を義務化すると、新型コロナの拡散率を低下できる可能性 130ヵ国以上を比較

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶