2型糖尿病治療薬「ゾルトファイ配合注」発売 はじめての持効型溶解インスリンとGLP-1アナログの配合注射液
2019年10月02日
ノボ ノルディスク ファーマは9月26日、インスリン療法が適応となる2型糖尿病を効能・効果とする、持効型溶解インスリンアナログ/ヒトGLP-1アナログ 配合注射液「ゾルトファイ配合注 フレックスタッチ」(一般名:インスリン デグルデク<遺伝子組換え>/リラグルチド<遺伝子組換え>)を発売した。
国内初 基礎インスリンとGLP-1受容体作動薬の配合剤

シンプルな用量調整 少ない注射回数で治療効果を得られる
9月26日に開催された同社主催のプレスセミナーで、順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学講座の綿田裕孝教授は、「インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬は、優れた血糖降下作用を有する治療薬だが、低血糖、体重増加、消火器症状など、それぞれに課題を有している」との見方を示した。
「これらの薬剤の併用は、お互いを補い合う作用を期待できる治療法。ゾルトファイ配合注は、この2つの薬剤を1回の注射で投与可能な新しい2型糖尿病治療薬であり、国内臨床試験で良好な結果を得られている」と説明。
さらに「患者の視点からも、少ない注射回数で治療効果を得られ、Basalインスリン製剤と同様のシンプルな用量調整ができる点から、QOLやアドヒアランスの向上につながることが期待できる。Basalインスリンからの治療強化だけでなく、新規にインスリン製剤を開始する際の選択肢のひとつになる」との考えを示した。
「ゾルトファイ配合注 フレックスタッチ」概要
販売名 (英文表記) | ゾルトファイ配合注 フレックスタッチ (Xultophycombination injection FlexTouch) |
一般名 (英文表記) | インスリン デグルデク〈遺伝子組換え〉/リラグルチド〈遺伝子組換え〉 (insulin degludec |
効能・効果 | インスリン療法が適応となる2型糖尿病 |
承認年月日 | 2019年6月18日 |
2019年9月4日 | |
薬価 | ゾルトファイ配合注 フレックスタッチ:5,359円/本(10月以降) |
発売日 | 2019年9月26日 |
製造販売元 | ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 |
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