「FreeStyleリブレ」の使用目的が改訂 「補助」から変更へ
 糖尿病の自己管理に使用

 グルコースモニタシステム「FreeStyleリブレ」の添付文書の「使用目的」が改訂され、「間質液中グルコース濃度に関する情報を連続的に測定し、低血糖又は高血糖の検出を補助する」「糖尿病の日常の自己管理に用いる」等に変更された。
FreeStyleリブレ
添付文書「使用目的」が変更
 「FreeStyleリブレ」は、皮下に挿入したセンサーで間質液中のグルコース濃度を連続的に測定し、リーダーでスキャンすることで、連続測定したグルコース濃度の変動パターンを表示するグルコースモニタシステム。

 得られたグルコース濃度の測定値から、血糖トレンドを表示し、糖尿病の血糖コントロールをサポートする。

 2019年4月3日に「FreeStyleリブレ」の添付文書上の「使用目的」が改訂され、以前の「使用目的」にあった「自己血糖値測定による糖尿病の血糖値管理を補助することを目的とする」という記述はなくなり、「必要に応じて血糖自己測定器を併用しながら、糖尿病の日常の自己管理に用いる」という内容に変わった。間質液中のグルコース値を測定する機器で、こうした「補助」という記述がなくなったのは「FreeStyleリブレ」がはじめてだ。

【使用目的】
本品は、皮下に挿入したセンサーが間質液中のグルコース濃度を連続的に測定し、Readerでスキャンすることで、連続測定した間質液中グルコース濃度変動パターンを表示する。
本品から得られた間質液中グルコース濃度に関する情報を連続的に測定し、低血糖又は高血糖の検出を補助する。また、必要に応じて血糖自己測定器を併用しながら、糖尿病の日常の自己管理に用いる。

<使用目的に関連する使用上の注意>
血糖自己測定器を併用する場合とは、以下の状況である。
- グルコース値が急速(1分間に2mg/dL以上)に変化している場合。センサーによって測定され、現在の値として報告された間質液中のグルコース値が正確に血糖値を反映していない場合があります。グルコース値が急速に低下するとき、センサーのグルコース値が血糖値よりも高くなることがあります。逆に、グルコース値が急速に上昇するとき、センサーによるグルコース値が血糖値よりも低くなることがあります。
- センサーにより得られた低血糖又は低血糖の可能性について確認する場合。
- FreeStyleリブレフラッシュグルコースモニタリングシステムの測定結果と一致しない症状がある場合、又は測定値の正確性に疑問がある場合。

 今回の添付文書の「使用目的」の変更に合わせて、日本糖尿病学会は4月18日、「フラッシュグルコースモニタリング(FGM)システム:FreeStyleリブレに関する見解」の改訂版を公表し、継続使用が考慮される患者像として、以下を示している。
(1)インスリン強化療法でも血糖変動が大きい患者
(2)生活が不規則で血糖が不安定な患者
(3)スポーツや肉体作業など活動量が多く血糖が動揺しやすい患者
(4)低血糖対策の必要度が高い患者

 また、短期的または間欠的に使用する患者像として、以下を示している。
(1)インスリンを新規に開始する患者
(2)治療内容の変更(薬剤の追加・変更、薬剤用量の増減など)を行う患者
(3)食事や運動などが血糖変動に及ぼす影響を理解させて生活習慣改善に向けて
  教育的指導を行いたい患者
(4)手術や歯科処置などで短期間に血糖を改善すべき患者
(5)シックデイの場合

 「FreeStyleリブレ」は2017年9月1日より、糖尿病の病型によらず、インスリンあるいはGLP-1受容体作動薬で治療を行っている糖尿病患者を対象に保険適用されている。保険算定はひと月当たりのSMBG実施回数に応じて算定されており、「FreeStyleリブレ」を使用しながらもSMBGの実施が必要となっている。

 今回、添付文書の「使用目的」が変更されたが、保険適用には変更はないことに留意する必要がある。引き続き「FreeStyleリブレ」を保険算定するためにはSMBGと併せての処方が必須であり、今後は「使用目的」とのズレを解消することも期待される。
グルコース値から血糖トレンドを表示
 「FreeStyleリブレ」は、リーダーをセンサーにかざすだけで、グルコース値と血糖トレンドを表示し、食事や運動あるいは薬物による血糖値への影響をリアルタイムに知ることができるグルコースモニタシステム。SMBGによる較正を必要としない簡便さを特徴としている。近年、フラッシュグルコースモニタリング(FGM)や持続血糖測定(CGM)など、血糖コントロールに関する機器が多数登場しているなかで、医療従事者や糖尿病患者の注目を集めている。

 なお、「FreeStyleリブレ」の正確性については、過去に実施された平均絶対的相対的差異(MARD)を調べた臨床試験で、「FreeStyleリブレ」の指先穿刺による血糖自己測定(SMBG)との比較で11.4%の MARD が示された。MARDは0~100%の間で差異を示しており、0%が差異が最も少ない。「FreeStyleリブレ」により正確に血糖を測定ができることが明らかになっている。*
* The Performance and Usability of a Factory-Calibrated Flash Glucose Monitoring System. Diabetes Technology & Therapeutics. Volume 17, Number 11, 2015.
※ FreeStyleリブレの詳細については、添付文書をご覧ください。

FreeStyleリブレ 添付文書(2019年04月3日) (独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)
FreeStyleリブレ(センサー) 添付文書(2019年04月3日) (独立行政法人 医薬品医療機器
  総合機構)

一般社団法人 日本糖尿病学会
  フラッシュグルコースモニタリング(FGM)システム:FreeStyleリブレに関する見解

[dm-rg.net]

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