日本糖尿病協会が「自己管理応援シール」を無償提供 「糖尿病連携手帳」に貼付

 日本糖尿病協会(理事長:清野裕・関西電力病院総長)は、糖尿病患者の自己管理に役立つ「自己管理応援シール」を制作し、ホームページで無償提供を始めた。同協会が普及をすすめる「糖尿病連携手帳」に貼付することで、糖尿病療養支援における相乗効果を狙っている。
HbA1c値の目標と低血糖リスクの有無を表示
 自己管理応援シールは4種類あり、糖尿病治療の重要な指標である「HbA1c」に関するものと、薬物療法での低血糖の注意喚起に関するものに分かれている。日本糖尿病協会の公式マスコットキャラクターの「マールくん」を用いて、分かりやすいデザインになっている。

 「HbA1c」シールは、糖尿病治療において標準的な血糖コントロールの目標値である「7% 未満」を強調するものと、個々の患者の目標値を記入できるものに分かれ、治療目標に対する意識の定着を目指している。また、薬物療法シールは、処方された薬剤の低血糖リスクの有無を表現し、服薬アドヒアランスの向上を目指す。
 これらのシールは、医療機関で利用することを想定している。受診時に患者が持参した「糖尿病連携手帳」の表紙に医療者がシールを貼ることで、医療者と患者の距離が縮まり、療養を応援しているというメッセージを伝えることもできる。

 「糖尿病連携手帳」は、同協会が発行している、糖尿病医療連携のための手帳。糖尿病治療や合併症予防の様々な検査結果が記入できるだけでなく、歯科、眼科の記入欄や療養指導の記録欄も設け、1人の患者に関わるすべての医療者が情報を共有することが可能となっている。累計発行部数は約1,700万部。

 この自己管理応援シールは、市立八幡浜総合病院(愛媛県八幡浜市)の糖尿病チーム(酒井武則医師)のアイディアを嶋田病院(福岡県小郡市)の西岡恵子看護師がデザイン化し、最終的に日本糖尿病協会が完成させた。発表前の試用では、患者の自己管理に対する意識の向上がみられ、患者・医療者双方から好評を得ることができたという。

 シールの公開に際し、清野裕理事長は「糖尿病は、適切 な自己管理をすれば、健康な人とかわらない健やかな生活を送ることが可能です。糖尿病がもつネガティブなイメージを払拭し、患者が積極的に楽しく療養を継続するために、このシールはたいへん有効だと考えます。糖尿病連携手帳とともに、全国の医療現場で活用いただけることを期待しています」と述べている。

公益社団法人 日本糖尿病協会
  自己管理応援シールの作り方
[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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