腎臓専門医への「紹介基準」を公表 日本糖尿病学会・日本腎臓学会

 日本腎臓学会と日本糖尿病学会は、かかりつけ医から腎臓専門医に紹介する際の基準を公表した。紹介基準は日本医師会の監修を受けており、両学会の専門医とかかりつけ医の連携強化をはかり、糖尿病性腎臓病(DKD)や慢性腎臓病(CKD)などへの対応を強めるのが狙い。
腎臓専門医への紹介基準 GFR、年齢、血尿などで判断
 糖尿病に起因する腎障害は、微量アルブミン尿、顕性蛋白尿を経て、腎機能が低下して透析導入に至る糖尿病腎症に加えて、多彩な腎疾患があることが分かってきた。

 蛋白尿の顕著な増加を伴わずに腎機能が低下していく「糖尿病性腎臓病」(DKD)が認知されるようになり、対応が求められるようになっている。

 「紹介基準」では、かかりつけ医で診療中の患者にDKDが疑われる場合、腎臓専門医・専門医療機関あるいは糖尿病専門医・専門医療機関のいずれかに紹介することを促している。

 日本腎臓学会が作成した腎臓専門医・専門医療機関に紹介する基準は、検査値には(1)尿アルブミン定量(mg/日)・尿アルブミン/クレアチニン(Cr)比(mg/gCr)(2)尿蛋白定量(g/日)・尿蛋白/Cr比(g/gCr)(3)糸球体濾過量(GFR)を用いる。
かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準(作成:日本腎臓学会、監修:日本医師会)
出典:日本腎臓学会公式サイト
 アルブミン尿・蛋白尿が正常でも40歳未満はGFR値が60mL/分/1.73m²未満で専門医に紹介する。微量アルブミン尿・軽度蛋白尿の場合もGFR値60mL/分/1.73m²未満で紹介し、血尿がある場合はGFR値にかかわらずに紹介する。

 また、日本糖尿病学会の紹介基準では、治療抵抗性の蛋白尿(顕性アルブミン尿)、腎機能低下、高血圧に対する治療の見直し、二次性高血圧の鑑別などがある場合は腎臓専門医への紹介基準を参照するよう明記された。

「かかりつけ医から専門医・専門医療機関への紹介基準」について(日本糖尿病学会)
かかりつけ医から専門医・専門医療機関への紹介基準(日本腎臓学会)
[Terahata]

関連ニュース

2019年04月04日
「糖尿病標準診療マニュアル」第15版(一般診療所・クリニック向け)を公開 日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会
2019年04月04日
受動喫煙がCKDの発症を増やす 週に3日未満でもリスクは1.44倍に上昇
2019年04月04日
腎機能障害が2型糖尿病リスクを上昇させる 腎疾患と糖尿病の相互関係を解明
2019年04月04日
性腺機能低下症へのテストステロン療法は2型糖尿病予防に有用か
2019年03月28日
慢性腎臓病の早期診断に「D-セリン」が有用 糸球体ろ過量と強く相関 医薬基盤・健康・栄養研究所
2019年03月28日
SGLT2阻害薬「フォシーガ」 1型糖尿病に対する効能・効果の追加承認を日本で取得
2019年03月28日
肥満による基礎代謝低下の分子メカニズムを解明 肥満や2型糖尿病、脂肪肝の新たな治療法の開発へ 広島大学
2019年03月28日
京都大学などが「薬剤師教育プログラム」の開発へ 糖尿病患者の病態改善に薬剤師が積極的に関与
2019年03月28日
妊娠糖尿病女性は産後の心血管イベントリスクが高い
2019年03月26日
【レポート】スローカロリー研究会 第5回年次講演会 ゆっくり吸収されるカロリーを具体的に活用

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶