「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)」を公表 厚生労働省

 厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)」を公表した。第47回厚生科学審議会感染症部会で議論されとりまとめられたもので、鼻腔検体採取における留意点などもまとめてある。
インフルエンザ流行期の検査や対応も解説
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大しており、今後のインフルエンザの流行を控え、医療機関でもさまざまな感染症に関する検査をする機会が増えると予想されている。

 COVID-19の核酸検出検査、抗原定量検査、抗原定性検査の検体として、新たに鼻腔検体を活用することが可能になった。とくに、抗原定性検査(簡易キット)は、医療機関に限らず実施可能で、短時間で結果を確認することができる。

 抗原定性検査はインフルエンザ流行期における発熱患者などへの検査に有効であり、診療・検査医療機関では、迅速・スムーズな診断・治療につながる。そこで厚労省では「簡易キットを最大限活用した検査体制の整備をご検討いただきたいと考えております」と要望している。

 また、国立感染症研究所および国立国際医療研究センター国際感染症センターが作成した「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理」も改訂された。鼻腔検体採取を実施する場合の感染予防策などについても記載されてある。

 「指針」では、医療機関で鼻腔検体採取を実施する場合の留意点などを示している。

 具体的には、 「鼻孔から2cm程度スワブを挿入し、挿入後スワブを5回程度回転させ、十分湿らせること。被検者自身が採取する際は、鼻出血が起こりやすい部位である点にも配慮し、医療従事者の管理下で実施すること」
「検体採取に当たり、医療従事者に一定の曝露があるため、フェイスシールド、サージカルマスク、手袋、ガウンといった個人防護具の装着による感染防御を要すること。被検者自身による自己採取による場合において、医療従事者が検体を扱う際には、サージカルマスクおよび手袋を着用することで対応が可能であること」 といったことを示している。

 各種検査法の実施時間は、▼リアルタイムPCR 2~4時間、▼定性PCR+シークエンス確認 7~9時間、▼LAMP法 1時間、▼抗原定量 30分、▼抗原定性 40分。

出典:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)(厚生労働省、2020年)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針 目次
I 検査種類と各種検査の意義
  1. 検査の種類
  2. 検体の種類と採取
  3. 検体の取り扱い、保管と輸送
  4. 検査の解釈や検査精度など
  5. 検査の流れ
II 状況に応じた適切な検査実施
  1. COVID-19を疑う有症状者
  2. 濃厚接触者
  3. インフルエンザ流行期
  4. 無症状者の検査
III 検体採取に応じた適切な感染防護
[Terahata]

関連ニュース

2020年11月20日
糖尿病治療薬「インクレチン関連薬」が血糖値を改善させるメカニズムを解明 膵臓β細胞のシグナル変換が作用を決める 神戸大学
2020年11月20日
歯周病菌が骨格筋の代謝異常を引き起こす 糖尿病やサルコペニアの悪化にも寄与 東京医科歯科大
2020年11月20日
【新型コロナ】SARS-CoV-2のスパイクタンパク質をブロックして感染を阻止 高い中和活性のあるタンパク質製剤の開発へ 大阪大学など
2020年11月19日
【新型コロナ】COVID-19は短期間の変異で感染力がアップ 現在流行中のD614Gウイルスは感染効率がより高い 東大医科学研究所
2020年11月19日
【新型コロナ】抗菌技術「Hydro Ag+」を活用した環境清拭材が新型コロナウイルスの感染を抑制 富士フイルム
2020年11月18日
寄生虫が1型糖尿病の発症を抑える仕組みを解明 腸内菌が分泌する糖がT細胞を誘導 自己免疫疾患の予防・治療に新たな光
2020年11月18日
患者が亡くなる前の医療や療養についての全国調査結果 「医療には満足しているが、つらい気持ちや負担感も大きい」 がん研究センター
2020年11月18日
新型コロナとA/B型インフルエンザのウイルスを同時に検出する検査薬が保険適用 インフルエンザ流行期に備えて ロシュ
2020年11月13日
左室駆出率が低下した心不全患者でSGLT2阻害薬「ジャディアンス」が慢性腎臓病の有無を問わず心および腎アウトカムを改善
2020年11月13日
【新型コロナ】感染対策の意識を高めるのは「自己決定」 周囲の視線を気にし過ぎると社会的混乱に 日本人の「恐怖感」を調査

関連コンテンツ

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶