「サーキットトレーニング」が効果的な運動法に 2型糖尿病発症率を最大で40%低下 国立健康・栄養研究所とカーブスジャパンが共同研究

2019.01.09
 カーブスジャパンは、医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所と共同で、カーブスのサーキットトレーニングが女性の健康に与える効果について検証を実施した。日本人中高齢女性において、有酸素運動と筋トレを行う頻度が高いほど、2型糖尿病の発症率が低くなることを明らかにした。

週3回以上のトレーニングが2型糖尿病発症率を40%低下

 カーブスのサーキットトレーニングは、同社独自のもので、30秒の「筋力トレーニング」と30秒の「有酸素運動」を交互に実施し、1回30分で女性に必要なトレーニングを行うというもの。生活習慣病の予防改善・介護予防・認知機能改善・各種運動機能の向上などさまざまな運動効果があることを、大学や研究機関との共同研究で確かめているという。

 先行研究で、週1回でも有酸素運動に加えて筋トレを実施する群ではそうでない群に比べ、2型糖尿病予防に有効であることが立証されている。しかし、実施頻度との関係および有酸素運動と筋トレを同時に行うサーキットトレーニングに関する研究は実施されていない。

 そこで今回の検証では、サーキットトレーニングの実施頻度と発症率の関係を調査した。対象となったのは、東京近郊102施設のカーブス会員から抽出した、2005年~2010年に登録した20歳以上の女性1万680人(平均年齢57.8歳)。参加者は調査登録時点で糖尿病または甲状腺疾患の既往歴がなかった。

 サーキットトレーニングの内容は、有酸素運動と筋力トレーニングを30秒間隔で24分間繰り返し、6分間のストレッチを行うというもの。参加者を2014年まで追跡して調査した(平均期間:5年)。

 登録後5ヵ月間のサーキットトレーニングの頻度により研究参加者を4つの群(Q1~Q4)に分け、糖尿病の発症有無について追跡調査を実施。調査は自己記入式アンケートにより行った。

 その結果、トレーニング頻度が高いほど糖尿病発症率が低くなることが明らかになった。Q1(週1回程度、n=2,716)を1とした場合、糖尿病罹患率はQ2(週1~2回、n=2,812)で0.84、Q3(週2~3回、n=2,610)で0.69、Q4(週3回以上、n=2,542)で0.61となった。

 日本人中高齢女性において、サーキットトレーニングを行う頻度が高いほど2型糖尿病の予防効果が高いことが示された。サーキットトレーニングは有効な糖尿病の一次予防手段になる可能性がある。

 カーブスのマシンは、体力や筋力に合わせて動かす速さで負荷が変わる油圧式で、女性や高齢者が無理なく使用でき、体力に自信がない人や高齢者でも安全に筋力トレーニング行えるという。カーブスは、全国に1,946店舗を展開し、50歳代~70歳代を中心に約83万人の会員(2018年8月末日時点)をサポートしている。

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