経口セマグルチドが心血管系に対する安全性を示す 心血管死・全死亡は減少

 ノボ ノルディスクは、開発中の1日1回服用のGLP-1アナログである経口セマグルチドについて、グローバル第3相臨床試験プログラムである「PIONEER 6」の主な結果を発表した。
経口セマグルチドの有効性・安全性プロファイルを確立
 「PIONEER 6」は、心血管イベントリスクの高い2型糖尿病患者3,183名を対象に、標準治療に経口セマグルチド14mgまたはプラセボを追加投与した時の、心血管系に対する安全性を評価する無作為割り付け、二重盲検、プラセボ対照比較試験として実施された。

 同試験では、主要な心血管イベント(MACE)の発現について、経口セマグルチドのプラセボに対する非劣性が示され、主要目的を達成した。主要評価項目として設定した心血管死、非致死性心筋梗塞または非致死性脳卒中の最初の発現に関するMACE複合アウトカムについて、プラセボに対する経口セマグルチドのハザード比(HR)は0.79で、有意差は認められなかった。

 この結果は、中央値16ヵ月の追跡期間中に発現したのべ137件のMACEにもとづいている。経口セマグルチドで示されたMACEの結果は、有意な心血管死の51%減少(HR 0.49、p=0.03)によるもので、非致死性心筋梗塞(HR 1.18、有意差なし)または非致死性脳卒中(HR 0.74、有意差なし)については、両投与群間で広範かつ同様に発現していた。また、あらゆる理由による死亡については経口セマグルチド群で49%の有意な減少が認められた(HR 0.51、p=0.008)。

 HbA1c、体重および血圧などの副次的評価項目の改善については、経口セマグルチドのPIONEERプログラム全体を通じて報告された結果と同様だった。さらに、PIONEER 6で示された経口セマグルチドの安全性プロファイルは、これまでのPIONEER臨床試験で示された安全性プロファイルと同様だった。

 同社は、すでに実施していた「オゼンピック」(週1回皮下投与のセマグルチド)の追加の大規模な心血管アウトカム試験(CVOT)である「SUSTAIN 6」の臨床データに加えて、経口セマグルチドのCVOTである「PIONEER 6」の臨床データを用いることで、「オゼンピック」の心血管系の適応を取得可能か評価しているところで、今後もFDAと協議を継続するとしている。
[Terahata]

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編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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