1型糖尿病の自己免疫を抑制する治療の進歩 ADA2016

2016年6月17日 

 1型糖尿病の主な発症機構は、自己免疫を基礎とした膵β細胞の破壊だ。自己免疫性を防ぎ、1型糖尿病の進行を緩和あるいは抑制する治療の実現を目指して、米国で複数の臨床試験が進行している。第76回米国糖尿病学会(ADA)年次学術集会で「1型糖尿病の自己免疫を抑制する治療の進歩」と題したシンポジウムが開催された。
 イマチニブ(IL-2)の自己免疫疾患抑制効果が注目されている。Jay S. Skyler氏(マイアミ大学ミラー医学部)は、自己免疫によりβ細胞が攻撃されるのを防御するのを強化する多面的なアプローチを研究。Thomas Malek氏(マイアミ大学ミラー医学部)は1型糖尿病成人を対象とした12ヵ月間の第2相試験を報告し、イマチニブが外因性インスリンを減らすのに貢献する可能性が示された。

 Teplizumabは初期段階で自己免疫疾患を抑えて、1型糖尿病の進行をブロックする治療薬として期待されている。T細胞の表面にあるCD3分子は、自己免疫反応の標的となる。TeplizumabにはCD3に働きかけ、β細胞が免疫機構によって破壊されるのを防ぐ作用がある。Michael Haller氏(フロリダ大学糖尿病研究所)は、TeplizumabにT細胞を抑制する作用のある抗胸腺細胞グロブリン(ATG)を併用したパイロット研究を報告。Haller氏は自己免疫疾患抑制に関する臨床試験の進行が想定より遅れていることを認めつつ、「1型糖尿病を一次予防する治療も視野に入れ研究を進めている」と述べている。

 下記はADAのシンポジウム「1型糖尿病の病態生理学は小児と成人では異なる」を紹介したビデオ。
第76回米国糖尿病学会(ADA2016)
編集部注:海外での研究を扱ったニュース記事につきましては、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。

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