糖尿病は21世紀の流行病 "見えない疾患"にどう立ち向かうか ADA2016

 「糖尿病は21世紀の"流行病"と呼ばれるようになったが、その深刻さの度合いに対し、医療者や社会の認知はまだ十分ではない。例えば、がんや心臓病、エイズなどの死亡率の高い病気に比べると、認知の度合いはまだ低いのが現状だ」と、米国糖尿病学会の医療・サイエンス部門部長であるDesmond Schatz氏(フロリダ大学糖尿病研究所)は言う。
 「米国の糖尿病関連の医療は今後20年間で7兆ドルを超えると予測されている。糖尿病は世界中で山火事のように猛威を振るっているが、そのことに気付いている人は十分に増えていない」という。

 ハリス世論調査によると、米国人の大半は「糖尿病は、糖尿病である患者自身の問題であり、他者や社会集団によって個人に押し付けられたスティグマのようなものだ」と考えている。しかも糖尿病の有病率は上昇を続けているにもかかわらず「多くの人が糖尿病について適切な知識をもっていない」。

 糖尿病に携わる医療者は血糖コントロールと糖尿病合併症の関連や、合併症と医療費の関連について知っているが、血糖コントロールの目標を達成できている患者は少数だ。患者の自己管理能力を高めるための教育が困難を伴うことに多くの医療者は頭を痛めている。

 「ADAの年次学術集会には世界トップクラスの知性が集まっているが、会場の外ではどうだろうか? 研究者間で情報を共有し糖尿病医療の進歩をはかると同時に、社会のより多くの階層に呼びかけコラボレーションしていくことが重要だ」と指摘している。
糖尿病は"見えない疾患" どう治療し立ち向かうか
第76回米国糖尿病学会(ADA2016)
[Terahata]

関連ニュース

2018年03月26日
有効なインスリンを細胞内で正確に作るタンパク質群誘導の新たな機構を解明 糖尿病創薬へ期待
2018年03月26日
週1回投与のGLP-1アナログ「セマグルチド」 2型糖尿病治療薬として承認
2018年03月20日
健康食の新しい認証制度「スマートミール」を開始 糖尿病学会・肥満学会など7学会が参加
2018年03月20日
メトホルミンの血圧降下作用を解明 腎臓で塩の再吸収を低下させ塩分排泄を増加
2018年03月20日
SGLT2阻害薬が糖尿病による腎臓病の進行を抑制 新たな機序を解明
2018年03月20日
腎臓専門医への「紹介基準」を公表 日本糖尿病学会・日本腎臓学会
2018年03月20日
糖尿病専門医への「紹介基準」を作成 日本糖尿病学会
2018年03月19日
東京の糖尿病療養指導を担う「東京CDE」と「東京CDS」 新年度の活動
2018年03月13日
「糖尿病治療の処方薬選択支援システム」を開発 機械学習で最良の糖尿病治療薬を選択、電子カルテに表示
2018年03月13日
SGLT2阻害剤「フォシーガ」の心血管ベネフィットを検討 全死亡・心不全入院・心筋梗塞・脳卒中のリスク低下を示唆

関連コンテンツ

糖尿病情報スクランブル 新着記事

編集部注:
  • 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
  • 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
ページのトップへ戻る トップページへ ▶