糖尿病網膜症など眼科検査に先進技術を導入 AIにより検査画像の高画質化と検査時間の短縮を両立

 キヤノンは、眼底三次元画像から血管形態を描出する画像処理技術「OCT Angiography(アンジオグラフィ)」を搭載した光干渉断層計「OCT-A1」を発売した。新たにブランド「Xephilio(ゼフィリオ)」を立ち上げ、眼科系医療機関へ幅広く展開していく。
AI技術を用いたノイズ低減処理により短時間で高精細なOCTA画像を生成
 光干渉断層計は、網膜の断層面を見ることができる眼科機器。「OCT-A1」は、ディープラーニング技術を用いた画像処理技術と高性能GPU(画像処理半導体)により、OCTA画像生成の高速化と高画質化を両立している。

 ディープラーニング技術を用いて設計した独自の新画像処理技術「Intelligent denoise」により、眼底の血管形態を描出したOCTA画像からノイズを除去し、血管の細部まで可視化した高精細OCTA画像を生成できるという。

 ディープラーニング技術に用いた教師データ(AIが学習するために人間が与える手本となるデータ)には、繰り返し撮影したOCTA画像を加算平均し高画質化する技術として定評のある「OCTA Averaging」を採用した。「Intelligent denoise」により、わずか1回のスキャンで高精細なOCTA画像を生成できる。

 高性能GPUを用いて画像の演算処理を行うことで、OCTA画像の再構成時間を従来比で約70%短縮することが可能になる。速やかに診断画像を得ることができるため、検査時間の短縮につながる。

 また、糖尿病網膜症などの血管異常の読影で有効となる複数枚のOCTA画像をつなげるパノラマやOCTA Averagingの処理時間も短縮でき、患者や医療従事者の負担を軽減するとしている。

 眼科市場におけるOCT装置は、網膜の断層を検査するもので、眼底および眼底断層像を観察・撮影・記録することで疾患の詳細が判断できるようになり、眼科系疾患の診断・治療方針の決定などにおいて欠かせないものになっている。OCT市場は、台数ベースで年平均6%程度の成長を続ける見込みだ。

OCT-A1(医療機器認証番号:231ABBZX00003000)
参考価格:Angiography Model:1,600万円(税別)※
発売日:2019年4月18日
※OCT Angiographyの機能を有さないStandard Modelの参考価格(税別)は1,100万円。
[Terahata]

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