日本初のSGLT2阻害薬「スーグラ錠」承認取得
2014年01月20日
アステラス製薬は、SGLT2阻害薬「スーグラ錠25mg、同50mg」(一般名:イプラグリフロジン)について、2型糖尿病の効能・効果で製造販売承認を1月17日に取得したと発表した。
スーグラ錠は、SGLT2阻害剤として国内ではじめて承認を取得した2型糖尿病治療薬。アステラス製薬と寿製薬が共同開発し、2013年3月に承認申請していた。 スーグラ錠は、SGLT2を選択的に阻害することで、ブドウ糖の再取り込みを抑制し血糖値を下げる薬剤。日本国内で実施した第3相試験で、単独療法および他の血糖降下薬(6種類)併用下の投与試験で有効性と安全性が確認された。 アステラス製薬の2012年10月の発表によると、SU薬またはピオグリタゾンの単独療法にて血糖管理不十分な日本人2型糖尿病患者242人(SU薬)、151人(ピオグリタゾン)を対象とした併用二重盲検並行群間比較試験では、イプラグリフロジン50mgした群では24週間後、ベースラインからのHbA1c低下量の差は1.14%(SU薬)、0.88%(ピオグリタゾン)だった。さらに、イプラグリフロジンの投与により有意な体重減少作用も認められ、体重減少量のプラセボ群との差は1.32kg(SU薬)、2.79kg(ピオグリタゾン)だった。 同剤の製造販売はアステラス製薬が行い、アステラス製薬、寿製薬、MSDが共同プロモーションを展開する。 スーグラ錠の承認内容
スーグラ錠25mg、同50mg(英名:Suglat Tablets 25mg, 50mg) | |
イプラグリフロジンL-プロリン(英名:Ipragliflozin L-Proline) | |
2型糖尿病 | |
通常、成人にはイプラグリフロジンとして50mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる。 |
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編集部注:
- 海外での研究を扱ったニュース記事には、国内での承認内容とは異なる薬剤の成績が含まれています。
- 2012年4月からヘモグロビンA1c(HbA1c)は以前の「JDS値」に0.4を足した「NGSP値」で表わすようになりました。過去の記事は、この変更に未対応の部分があります。ご留意ください。
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